ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

エヌビディアがTSMC7ナノ採用、5月にも発表か(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2020年4月29日_記事番号:T00089682

エヌビディアがTSMC7ナノ採用、5月にも発表か(トップニュース)

 ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の7ナノメートル製造プロセスを採用するとされる、米エヌビディアの次世代グラフィックスプロセッサー(GPU)「Ampere(コード名)」は、5月にも発表される見通しだ。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、テレワーク(リモートワーク、在宅勤務)やオンラインゲームなど在宅関連の需要が大幅に高まっている他、初の7ナノ採用と話題性の高い新製品で好調な販売が見込めることから、TSMCの業績を押し上げそうだ。29日付経済日報が報じた。

/date/2020/04/29/1tsmc_2.jpg

 海外メディアは、エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)が、5月14日に開催するオンライン技術シンポジウムで発表するとの予測を伝えた。

 「Ampere」は現行の「Turing(チューリング)」アーキテクチャーに代わり、エヌビディアのグラフィックカード「RTX3000」シリーズに搭載される見通しだ。詳細は明かされていないが、12ナノを採用した前世代製品に比べ性能が50%以上向上し、競合するアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の7ナノ製品に並ぶとされる。

 ノートパソコンやサーバーの需要増で、AMDの中央演算処理装置(CPU)やGPUの需要も高まっており、AMDはTSMCの7ナノの生産能力を急きょ確保するとともに、5ナノ強化版の採用に向けて開発を進めている。

 業界関係者によると、テレワーク、オンラインショップ、オンライン授業、ゲームなど在宅関連の需要の拡大を受けたデータセンターのサーバー増設、第5世代移動通信(5G)インフラ敷設により、高性能計算(HPC)向け半導体、ネットワークチップ、GPUの需要が高まっている。

ハイシリコン発注減は限定的

 一方、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)傘下のIC設計大手、海思半導体(ハイシリコン)は、新型コロナウイルスと米国の技術輸出規制の影響を受け、第2四半期のTSMCへの5ナノと7ナノ製品の発注量を20%削減したと伝えられている。サプライチェーン関係者によると、削減はスマートフォン向けが主で、5G対応基地局向けは削減されないとみられる他、▽アップル▽AMD▽エヌビディア──が空いた生産能力の確保に動いたとされることから、TSMCへの影響は小さいようだ。

AMDやインテルも新製品

 エヌビディアに続き、AMDが7ナノGPU新製品、インテルが第10世代新製品を5~6月に発表する見通しだ。▽微星科技(マイクロスター・インターナショナル、MSI)▽技嘉科技(ギガバイト・テクノロジー)▽華碩電脳(ASUS)──などのボード製品は、出荷増と単価上昇が期待できる。

 MSIは、今年は▽インテル▽エヌビディア▽AMD──の新製品が貢献する他、MSIのクリエーターノートPCの需要は供給が追い付かないほど高く、売上高と利益が前年を上回るとみている。

 MSIは、クリエーター向け液晶モニターの需要も高まっており、PC周辺機器の出荷が軒並み成長していると指摘した。

【表】