市場調査会社、集邦科技（トレンドフォース）傘下の拓墣産業研究院（ＴＲＩ）は29日、ファウンドリー産業の2020年世界生産額の成長率が、前年比５～９％（中央値6.8％）まで落ち込む可能性があるとの見通しを示した。ただ、業界最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）は、11％成長と比較的楽観的な予測を示している。30日付工商時報が報じた。
ファウンドリー各社の受注状況をＴＲＩが分析したところによると、顧客は第１四半期、新型コロナウイルス感染症の流行収束後に需要が反発上昇する可能性を考慮し、部品不足を避けるために調達量の大幅削減は行わなかった。第２四半期は、テレワーク（リモートワーク、在宅勤務）や医療関連の需要が高まったことで、発注の調整は一部に限られ、大きな変動は起きていない。しかし、世界で感染症流行が長引き、需要回復時期が不透明な中、顧客は第３四半期に比較的大規模な発注削減を行う可能性がある。
