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国債取引閑古鳥、取引額昨年の100分の1


ニュース 金融 作成日:2008年7月24日_記事番号:T00009057

国債取引閑古鳥、取引額昨年の100分の1

 
 台湾の債券市場で取引が激減し、市場活性化策が焦眉の急となっている。取引の主流を成す10年物国債(97-3期)は1日当たりの売買代金が前年同期の1,000億台湾元前後から最近は10億元(約35億5,000万円)以下にまで低迷している状況だ。24日付工商時報が伝えた。
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 担当官庁は「公債市場の低迷を改善するには、シンガポールやカナダなどに見習い、財政部が国家の会計役だけでなく、債券市場の発展をも担う必要がある」と指摘した。

 現在、財政部国庫署の主要任務は国債政策を運用と財政収支の調整だが、債券市場の発展は政策目標に含まれていない。シンガポールやカナダの経験を生かすならば、財政部には公債発行を通じ、債券市場の効率性や流通性の確保に取り組む役割が期待されている。 

 債券市場の低迷を中央銀行や行政院金融監督管理委員会(金管会)も深刻に受け止めているが、国債は現状、引き受け先が固定した状態で、流通性の確保が難しい状態だ。単一機関による国債引き受けに上限を設けるなど対策を講じれば、財政部の起債コスト上昇を招くため、積極的な対応には及び腰だ。