半導体業界では韓国のサムスン電子、ハイニックス半導体が50ナノメートル製造プロセスを他社に先駆けて導入したが、台湾のDRAMメーカーも年内に50、60ナノメートル製造プロセスを本格導入するとみられる。DRAM価格の上昇が望めない現状で、業界各社は先進技術の追求でコスト削減を図る以外に道はない。
半導体業界が次世代製造プロセスの導入でしのぎを削る中、台湾のDRAMメーカーは独自の技術がないため、海外の大手企業と提携したり技術移転を受けたりして最新技術を取得する以外になく、新技術の導入で後れを取っている。下期は業界をリードしたサムスンとハイニックスを台湾メーカーが猛追する構図となりそうだ。
台湾のDRAMメーカーの製造プロセスは現在、70ナノメートルにとどまっている。25日付電子時報によると、力晶半導体(PSC)は提携相手のエルピーダメモリからの技術移転を受け、既に65ナノメートル製造技術による生産を開始し、年末時点で同技術による生産が全体の半分を占める見通しだ。これによりコストは20%前後低下するとみられる。
南亜科技は独キマンダの70ナノメートル製造プロセスを採用しているが、年末にも米マイクロン・テクノロジーから68ナノメートル製造プロセスの導入を図る予定だ。来年第1四半期にも試験生産を開始する。
茂徳科技(プロモス・テクノロジーズ)は66ナノメートル技術を飛び越し、年末をめどにハイニックス半導体から54ナノメートル製造技術を導入する。
華亜科技(イノテラ・メモリーズ)は今年7月に独キマンダの70ナノメートル製造プロセスを全面採用したばかりだが、親会社の南亜科技とキマンダの間で株主構成をめぐる問題が未解決で、次世代プロセスの導入先をキマンダとするのかマイクロンとするのか確定していない。