電子機器受託生産大手、和碩聯合科技（ペガトロン）はこのほど、インドに子会社を設立したと明らかにした。現地メディア、エコノミック・タイムズによると、子会社はインド南東部のチェンナイに設立されたもようで、アップルの要請に応じ、インドにスマートフォンiPhoneの生産工場を設置するための動きと伝えられている。18日付経済日報が報じた。
インド政府は６月、66億米ドルを投じて世界的なスマホメーカーの誘致プロジェクトを始動し、優遇措置とすぐに利用可能な製造業の拠点を提供している。ブルームバーグ・インテリジェンス（ＢＩ）のアナリストは、iPhoneの受託生産を手掛ける鴻海精密工業と緯創資通（ウィストロン）が今後、インド事業を拡大するほか、ペガトロンも低価格iPhoneの生産シェアを維持するため、同国に進出すると分析した。
経済日報は、現時点でインドのサプライチェーンは不完全で、インフラの充実にも時間を要する状態なほか、同国での新型コロナウイルス感染症の流行は収まっていないが、長引く米中貿易戦争など世界経済の変化に対応するため、インドでの事業拡大は回避できないと指摘した。
