台湾経済研究院（台経院、ＴＩＥＲ）が30日発表した６月の製造業景気信号指数（速報値）は前月修正値から0.09ポイント上昇の10.09ポイントだった。製造業景気信号は４カ月連続の「青（後退）」だったものの、指数の上昇は２カ月連続。台経院景気予測センターは、海外での需要回復を受け、台湾の製造業景気は徐々に上向いており、「黄青（後退傾向）」に近づいていると分析した。31日付工商時報などが報じた。
産業別では、電子部品業の景気信号は「緑（安定）」を維持した。電子部品生産指数が７カ月連続で前年同月比２桁成長、輸出受注は５カ月連続の２桁成長と、需要が旺盛だった。
各産業別の景気信号が製造業生産額全体に占める割合は▽青、67.16％（前月比0.2ポイント減）▽黄青、14.05％（6.23ポイント減）▽緑、18.79％（6.42ポイント増）──で、「黄赤（過熱傾向）」と「赤（過熱）」の産業はなかった。
製造業景気信号指数を構成する５項目のうち、▽経営環境（前月比0.22ポイント上昇）▽需要（0.17ポイント上昇）──は上昇した。一方、▽販売価格（0.17ポイント下落）▽原材料投入（0.12ポイント下落）▽コスト（0.01ポイント下落）──は下落した。
台経院は、下半期の製造業景気信号は「黄青」へと、上半期の「青」から改善すると予測した。
