ニュース 社会 作成日:2020年9月24日_記事番号:T00092317
苗栗県の小さな村で、日本統治時代から今年4月に97歳で亡くなるまで70年以上にわたり現役を貫いたことで知られる故・謝春梅医師の診療所、福基診所(公館郷福基村)について、日本時代の特色を残す歴史的な建物で、かつ保存状態も良いことから記念館などとして活用すべきとの声が上がっている。
謝医師は日本統治時代の1922年、現在の苗栗県公館郷福基村に農家の子として生まれ、胃の病に苦しんでいた祖母の姿を見て医学の道へ進むことを決意。23歳で医師免許を取得した後に45年に故郷へ戻り、軍医として働た。戦後は福基村に建物を借りて診療所を開業。その後53年に土地を購入し、現在の福基診所を建てた。
妻の劉蓮英さんによると、日本の教育を受けた謝医師は自分の考えが強く、何事も自ら処理することを習慣としていた。このため診療所も建材からスタイルまで全て自分で決めたそうだ。
その福基診所は外観から内部まで日本時代の特色を色濃く残している他、「ちり一つあってはならない」と言うほどの清潔家で、穴が空いたソファーを何十年も使い続ける倹約家だった謝医師の性格を反映し、ヒノキの柱を使った診察室や木製の受付カウンター、滅菌消毒器具、薬剤を収納する古い木製棚、聴診器や血圧計、体温計など必要な道具が入った往診かばんなど昔懐かしい設備、器具が現在も使用可能な状態で残されている。
謝医師が存命だった昨年9月に福基診所を訪問した蔡英文総統は、60年以上が経過しながら、きれいな状態を保つ様子を見て思わず、記念館として残してほしいとの意向を示した。
残念ながら謝医師は今年4月29日に亡くなったが、「体が動かなくなるまで仕事をしたい」と語っていた通り、死去する20日前まで死亡証明書を作成するなど見事、生涯現役を貫いた。そんな謝氏を慕ってか、現在診療所裏の住宅に暮らす、四男の謝哲謙さん(63)の元に今年5月、福基診所を買い取って診療行為を継続したいとの申し出があったそうだ。しかし哲謙さんは、父がこの世を去ったばかりで診療所を売る考えはないとしてこれを拒否した。
また古い建物の活用などに関わる活動を行う中城再生文化協会の蘇睿弼理事長は、福基診所は歴史的価値が高く、歴史建築や記念建築に登録することも可能だが、その場合、現在も居住する家族に影響が及ぶため公的機関が容易に介入することはできないと指摘しつつ、地方における重要な資源とすべく文化部が調査、活用を進めてほしいと語った。
こうした意見に対し、哲謙さんは少なくとも一周忌を迎えて家族の気持ちが落ち着いてから、どうすべきか話し合いたいと述べた。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722