ニュース 社会 作成日:2021年1月7日_記事番号:T00094044
地震がきっかけとなって路上に設置された台湾電力(台電、TPC)の変電ボックスが爆発し、付近の民家に引火して住人が死亡した事故について、住宅の持ち主が変電ボックスの管理に不備があったと訴えていた裁判で台北地方法院はこのほど、TPCに706万台湾元(約2,600万円)の賠償金を支払うよう命じる判決を下した。
新北市新荘区の住宅を2014年に購入した女性は、その後、もともとこの物件を賃貸していた住人2人を引き続き住まわせていた。
15年4月20日、花蓮沖を震源とするマグニチュード(M)6.3の地震が発生した際、この民家から30センチメートルしか離れていない場所に設置されていた変電ボックス内の変圧器が爆発し、火が住宅に燃え移った。屋内にいた住人の1人は不幸にも死亡した。
消防署は当時、変圧器内部の絶縁距離が不足していたことが爆発につながったとの見方を示していた。
これを受けて住宅を所有する女性は、1999年の921大地震(中部大地震)発生時にも変電ボックスに異常は生じなかったのに、震度4にも満たない地震で爆発が発生したのは、TPCの管理が不適切だったためと主張。住宅の修理費用と、死亡事故発生により物件の価値が下がったこと、家賃収入が得られなくなったことに対する賠償金、計975万元を求めて裁判所に訴えた。
一方、TPCは変電ボックスと住宅との距離について現行法に規定はなく、安全性も満たしていたと反論。火災は地震による揺れにより絶縁油が変電ボックスの外部に漏れ、そばに停めてあったバイクに引火したことが原因と説明した。
裁判所は、爆発を起こした変圧器は95年に設置されたもので、20年間更新されていたなかったと指摘。地震により位置がずれて絶縁距離に不足が生じ、火災につながったとの見方を示し、TPCの管理に不備があったと推定されると判断した。
不動産鑑定士は、死亡事故発生によるこの住宅の評価額下落幅は314万元と判定。裁判所は、この額に修理費用などを加えた706万元、さらに16年9月から判決が確定するまでの家賃の損失分として月額4万元を賠償金として支払うようTPCに命じた。
なお原告、被告とも判決を不服として控訴したが、高等裁判所に棄却された。上訴が可能だ。
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