ニュース 社会 作成日:2021年1月15日_記事番号:T00094225
桃園市の病院で12日、新型コロナウイルス感染症の重症患者の治療に携わっていた男性医師(第838例)の感染が確認され、その後、同居する女性看護師(第839例)も感染していたことが確認された。医師(第838例)について行政院衛生署(現在の衛生福利部)の元署長、楊志良氏が、標準作業手順書(SOP)に従っておらずクビにすべきと発言し、大きな批判を浴びている。
陳部長は、医師は第一線で働き、感染リスクが高い新型コロナウイルス感染者と直接向き合っており、ニュージーランド籍パイロット(第765例)と同列に扱うことはできないと指摘した(14日=中央社)
台湾で医師の新型コロナ感染は初めてのケース。ニュージーランド籍男性パイロット(第765例)から感染した30代台湾籍女性(第771例、昨年12月22日に確認)以来の域内感染だ。医師(第838例)と看護師(第839例)の接触者や病院関係者など数百人に対し検査が実施され、防疫関係者や市民の間で不安感が高まった。医師(第838例)が疑わしい症状が現れた後にも外出していたことから、規定違反があったのではないかとの声も出ている。
楊氏は12日に出演した政治討論番組で、医師(第838例)が防疫上のSOPに従わなかったことは大問題だと指摘。「私が院長なら、まずクビにする」と糾弾した。
この発言に対し中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)指揮官の陳時中衛生福利部(衛福部)長は、お互いに思いやりが必要だと述べ、この医師の初期症状は非常に軽く、感染が確認された後に少し咳があったことを思い出した程度だと説明。ちゃんとマスクを着用しており、SOPを守っていたと指摘した。
医師の労働組合、台北市医師職業工会は、楊氏の行為はまるで「魔女狩り」だとして、謝罪を要求した。
鄭文燦・桃園市長は、楊氏の発言は失言だと語った。
楊氏の前任の衛生署長で、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時に封鎖された台北市和平医院(現在の台北市立聯合医院和平婦幼院区)で対応した経験を持つ葉金川氏は、医療関連のLINE(ライン)グループで、医師(第838例)に過失はないと指摘。楊氏に対し、SOPにさえ従えば、絶対感染しないのかと問い掛けた。
これに対し楊氏はLINEグループで、症状があったのに報告も隔離もせず外出したことがほめられるのかなどと応戦した。
約1時間後、楊氏はLINEグループに若い女性の画像を送り、「美女を見れば、心身が健康になる」とコメントした。つい熱く応戦したものの、頭を冷やしたようだ。
いずれにせよ、新型コロナに打ち勝つことができるよう、関係者は対立せず、冷静に発言してほしいものだ。
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