ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

外見良い人材は有利、企業の83%


ニュース その他分野 作成日:2008年8月12日_記事番号:T00009485

外見良い人材は有利、企業の83%

 
 新入社員の面接試験で「身だしなみなど受験者の外見が良ければ、合否判断でプラス材料になる」と考える企業が全体の83.38%に上ることが、1111人力銀行のアンケート調査で明らかになった。理由として、「外見で自己管理能力の善し悪しを判断できる」ことなどが挙げられている。企業間競争の激化でサービスの選別が厳しくなる中、企業が自社イメージの向上により貢献できる人材を求める傾向を強めていることも背景にありそうだ。

 アンケート調査によると、面接時に最も重視されるのは服装などの身だしなみ(81.33%)と体型(41.14%)だ。これら外見が重視される理由としては、「自己管理能力の善し悪しを判断できる」(50.95%)ことのほかに、「企業のイメージや商品とマッチするかどうか」(36.39%)、「顧客に与える印象に影響する」(36.08%)などが挙がった。また、「外見が良ければ面接に有利」と答えたのは、従業員301人以上の企業で95.12%、同50人以下の企業で82.71%と、大企業であるほど外見を重視する傾向があることが分かった。

 1111人力銀行の呉睿頴営運長は、「身だしなみや体重も管理できない社員は仕事上の管理能力にも疑問が持たれる」と分析し、「経営者は美男美女が好きなのではなく、ビジネスに有利となる『BQ(Beauty Quotient)』を求めている」と語る。大手企業ほど外見を重視する傾向については、「大きいほど企業イメージや顧客満足度などソフト面を重視するため」としている。

 ワイズコンサルティングで人事労務を担当する宮本美子コンサルタントはこうした「外見重視」の傾向について、「サービス産業の発展とともに、サービスや商品を判断する消費者の目が高くなったことと関係している。外見が優れていれば営業や顧客交渉に有利なのはもちろん、企業イメージの向上にも貢献する。また、BQの高い社員は周囲の士気を高める」と指摘した。さらに、社員が重視すべきこととして、「相手に与える第一印象で大部分を占めるのは服装や化粧などの身だしなみ。さらに、話し方、その場にふさわしい態度などトータル的な雰囲気が重要だ」と語った。

就職時には若干のメリット

 外見が良ければ初任給が良くなると答えた企業は14.52%で、実際、外見が良い社員の初任給は平均で4.46%高くなっている。一方、「給与を高くしたいが会社の規則で特別待遇はできない」と答えた企業は5.8%だった。これら数字が大きいかどうかは議論の分かれるところだが、大卒初任給平均2万6,089台湾元(約9万2,400円、1111人力銀行調べ)で計算すると1,200元多いだけで、就職時のプラス効果は限られたものと言える。

入社後はプレッシャーも

 外見の優れた者に対し、入社後に比較的大きなチャンスを与えるなど「給与以外のメリットを与える」と答えた企業は17.68%だった。「より高い地位への昇進のチャンスを与える」という回答も3.69%に上った。また、「外見の優れた者に対しては業績の期待が比較的大きい」は44.58%だった。

 しかし呉営運長は、「期待が大きいだけに、成功も失敗も大きくクローズアップされる。仕事に合わなければ経営者の失望も大きい」と、「もろ刃の剣」という面があると語る。また、「実際外見の良い者はその他の者より一層の努力が必要で、そうでなければオフィスを飾る『花瓶』として軽んじられる恐れもある」と指摘する。

営業・サービスで重視

 社員に服装、清潔、化粧など外見の改善を期待したことがあるとした企業経営者は69.66%で、職種別では▽営業、67.28%▽顧客サービス、57.26%▽マーケティング・企画、16.62%▽企業管理・総務、14.51%▽経営人事、12.66%──の順となっている。

 同調査は7月25日から8月7にかけてアンケート調査方式で行われ、有効回答数は455件だった。

T000094851