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作成日:2008年8月13日_記事番号:T00009486
陳前総統夫妻の外遊記録、トイレ前に山積み
馬英九総統による12日からの初の友好国訪問がメディアの注目を集める一方、陳水扁前総統と呉淑珍夫人の外遊記録をまとめた書籍の在庫3,000冊以上が、総統府の北側1階トイレ前の廊下に山積みにされており、権力交代の物悲しさを語っている。
陳前総統は在任中15回、呉夫人も3回の外遊を行った。総統府や新聞局が8年間に出版した陳前総統夫妻に関する書籍は、陳前総統の外遊の模様を写真と文章で記録した13タイトルを含め、計20タイトル以上に上っている。
1タイトルの発行部数は5,000冊が基本で、出版費用に関して総統府公共事務室は、「きちんと計算しなければならない」と語るのみで、具体的な支出額を明らかにしていない。
出版関係者の情報によると、例えば、DVD付きの「携手同慶、欣栄之旅」の出版費用は約180万台湾元(約632万円)で、3,000冊を発行した呉夫人の欧州訪問記録には約40万元の費用がかかった。国民党の立法委員からは、「豪華プライベート写真集だ」という批判が出ている。
新聞局のホームページで陳前総統の外遊記録関係の書籍の在庫を調べると、ほとんどが「在庫切れ」と表示される。総統府公共事務室の職員も、「総統府には参考資料として1冊ずつしか残っていない」と、在庫の事実をかたくなに否定している。
なお、馬総統の外遊について総統府では、「現在のところ外遊記録を書籍にして出版する計画はない」とコメントしている。