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ラーガン、アビリティーに15%出資/台湾


ニュース 電子 作成日:2021年3月10日_記事番号:T00095004

ラーガン、アビリティーに15%出資/台湾

 スマートフォン向け光学レンズ最大手、大立光電(ラーガン・プレシジョン)は9日、特許訴訟などでこのほど和解に達した先進光電科技(アビリティー・オプトエレクトロニクス・テクノロジー)が実施する第三者割当増資を引き受け、同社株式15.2%を5億9,800万台湾元(約23億円)で取得することを董事会で決議した。10日付蘋果日報が伝えた。

 両社は2013年から特許と営業秘密を巡る民事訴訟で争った末、今月5日に和解が成立したと発表したばかりだった。ラーガンは今回の増資引き受けでアビリティーの筆頭株主となる。ラーガンによる上場企業への投資は初めて。

 和解時点ではアビリティーがラーガンに対し、賠償金とライセンス料を支払い、謝罪するとしただけで、具体的な和解条件は明らかにされていなかった。ラーガンによると、増資引き受けは和解条件の一つだったという。ラーガンはアビリティーへの董事派遣は目指さない構えだ。

車載用に注力か

 和解から出資へという急展開には、ラーガンを取り巻く経営環境が背景にあるとみられる。ラーガンは19年に自動車用光学レンズ事業の縮小を表明し、売り上げの9割をスマートフォン向け光学レンズに依存していた。しかし、昨年に大口顧客の中国・華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)向けの出荷がなくなったことで、単一製品への依存が弱点として露呈した。

 一方、アビリティーは自動車用光学レンズにで先進運転支援システム(ADAS)をボルボに納入するなど実績があるほか、最近はホームセキュリティー、モノのインターネット(IoT)にも参入している。

 市場関係者の見方を総合すると、新型コロナウイルス感染症の世界的流行で社会のデジタル化に拍車がかかる中、ラーガンはノートパソコンや自動車用光学レンズ市場の潜在性に再び目を向け、アビリティーを通じ、自動車用光学レンズ市場に再参入するのが今後の事業展開に有利になると判断したとみられる。