ニュース 社会 作成日:2021年3月11日_記事番号:T00095032
台湾では昨年、台風が一度も上陸せず、ダムの貯水率が低下し、過去56年で最も深刻な水不足に直面している。一方、昨年の市民1人1日当たりの生活用水使用量は前年を上回っていた。
衛生福利部疾病管制署(疾管署)も節水を呼び掛けている(中央社)
経済部水利署の職員によると、水の供給量の調節や節水が必要な「渇水期」が2019年9月から1年5カ月続いている。梅雨入りする5月まで続けば、渇水期は1年7カ月に及び、過去20年で最長となる。
長期にわたり深刻な水不足が続く一方、20年の市民1人1日当たりの生活用水使用量は289リットルと、前年より5リットル(1.7%)増加した。水利署の職員は、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行したことで、手洗いの回数が増えたことも原因との見方を示した。
産業界では節水のため、工場の排水の再利用率を引き上げる取り組みが進められている。再利用率は02年の46%から、19年には72.2%まで上昇した。80%を目指してさらなる努力が続けられている。
ただ、統計によると、台湾で使用される水のうち農業用水が70%、生活用水が17~19%を占め、工業用水はわずか9%程度だ。このため、干ばつが発生すると真っ先に影響を受けるのは農業用水となる。水不足を受けて経済部は既に、米どころの嘉義・台南地区で21年の第1期作向け灌漑(かんがい)の中止を決定している。
水不足の解消は、やはり天の恵みに頼る部分が大きく、梅雨の到来が待ち望まれる。
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