ニュース 社会 作成日:2021年3月26日_記事番号:T00095284
かつて蒋介石元総統や外国の元首など要人が頻繁に利用した台北市中山区の高級ホテル、円山大飯店(グランドホテル)には、避難用の地下通路が東西に2本、作られていたことが知られている。このうち、これまで一度も公開されたことがなかった東側の「東密道」に25日、初めてメディアのカメラが入った。
東密道には84段の階段があるほか、天井が低い部分があり、身長170センチメートルの人なら、かがまなければ通れない(25日=中央社)
円山大飯店が1973年に建設された際、総統や外国の要人に危険が迫った時に安全に退避できるよう、地下通路が秘密裏に設置された。
この地下通路はかつて、その存在がうわさで広まり、松山空港や蒋元総統が暮らしていた士林官邸に通じているとの説も浮上していた。しかし、2006年に円山大飯店が地下通路の存在を認めた後、通路の長さは西側が180メートル、東側が67メートルしかなく、出口は近くの公園に設置されていることが明らかとなった。
19年9月より「西密道」の一般公開が始まると一躍、人気の観光スポットとなった。晩年の蒋元総統が楽に避難できるようにと設置された、全長約70メートルの「滑り台」も注目を集めた。昨年1年間で延べ17万人が見学に訪れた。
一方、東密道はこれまで一度も公開されたことがなく、謎のベールに包まれたままだった。このほど、1年にわたる改修工事が完了し、メディアに公開された。
円山大飯店がメディア向けに行った説明によると、西密道と同様、東密道も追跡や銃撃を困難とするため曲がりくねった設計となっているほか、壁面は声や足音が反響しにくいよう凹凸が付けられている。また出口は、日本統治時代の台湾神宮跡の公園に設けられており、退避した総統がここから近くを流れる基隆河の水上飛行機に乗り込むことを想定していたそうだ。
円山大飯店は、東密道の見学とセットで、かつて総統が外国の要人を招いて開いた晩餐会で提供されたメニューを味わうことができる食事プランや、専用車で士林官邸や台北忠烈祠といった周辺の観光スポットを巡ることができる宿泊プランを提供している。食事プランはペアで1人1,600台湾元(約6,100円、別途サービス料10%)から。
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