ニュース 運輸 作成日:2021年3月30日_記事番号:T00095330
エジプト・スエズ運河で座礁した大型コンテナ船「エバーギブン(長賜輪)」(22万トン)の離礁が成功し、現地時間29日午後から運河の通航が再開された。30日付工商時報などが報じた。
エバーギブンは日本の正栄汽船(愛媛県今治市)が所有し、台湾海運大手の長栄海運(エバーグリーン・マリン)が運航している。30日付工商時報によると、長栄海運には正栄汽船側から29日午後3時(現地時間)にエバーギブンの船体が浮き、タグボートに引かれ、離礁に成功したとの連絡があったという。
これにより、アジアと欧州を結ぶ海運の大動脈であるスエズ運河は23日に座礁事故が起きて以来6日ぶりに通航可能となった。ただ、運河の両端には待機中の船舶が多く、海運業界は混雑解消までには2週間程度かかるとみている。
長栄海運は「船会社や関係機関と事故の調査報告を完了した後、船会社と今後の対応を協議していく」と説明した。エバーギブンは当面、スエズ運河の途中にあるグレートビター湖に停泊し、航続が可能かどうかなどの検査を進める。
座礁事故で貨物運賃上昇
欧州航路の貨物運賃は新型コロナウイルスの影響などで昨年以降じり高となり、1FEU(40フィートコンテナ換算)で一時9,000米ドルという高値水準を付けた。市場では運賃反落への期待感から、四半期ごとの短期契約を結ぶ顧客もみられたが、今回の座礁事故で空コンテナが不足し、運賃が再び8,000米ドルまで高騰した。その結果、長期契約を希望する動きが顧客の間で広がっているという。
こうした中、長栄海運は子会社2社を通じ、コンテナ3万9,500個を2億900万米ドルで新規購入することを明らかにした。第2四半期以降、順次引き渡される予定だ。
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