ニュース 政治 作成日:2021年4月19日_記事番号:T00095639
日本政府が東京電力福島第1原子力発電所から放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出を開始する方針を固めたことに関連し、台湾では懸念が先行する世論が高まりつつある。
18日付聯合報によると、台湾の原子力行政を担当する行政院原子能委員会(原能会)はこのほど、海洋放出された処理水の一部が海流の影響で台湾海域に拡散し、台湾の近海・遠洋漁業が影響を受ける可能性があると指摘した。
原能会原子力研究所の研究員は「報告は初歩的な予測だ。海洋環境は複雑であり、さらに精密な把握を行い、1年半以内に海洋放射能事前警報システムを構築したい」と述べた。
原能会は原発処理水が黒潮経由で北太平洋の海流循環に入り、南側から台湾海域に至る可能性があるとした上で、実際の拡散状況は日本の排出計画によって左右されるとの認識を示した。
原能会はまた、日本側はトリチウムを含む処理水は人体にほとんど影響を与えないとしているが、排出量が膨大で、被ばく経路も複雑であることから、海岸での活動による海水面からの直接被ばく、魚介類の摂取などを通じ、トリチウムの影響を受けかねないと懸念した。
一方、台湾海洋大学が衛星データに基づき行ったシミュレーションによれば、原発処理水は海洋放出後早ければ1年半後に台湾沖の海域に影響を与えると予想した。
立法院経済委員会は19日にも関係官庁から報告を受け、質疑を行う。
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