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《新型肺炎》域内感染3日で719人増、台北・新北の防疫レベル3に(トップニュース)/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年5月17日_記事番号:T00096129

《新型肺炎》域内感染3日で719人増、台北・新北の防疫レベル3に(トップニュース)/台湾

 新型コロナウイルスの域内感染は15日に180人増、16日は206人増、17日は333人増と、3日連続で急増した。うち台北市と新北市が656人。台北市と新北市に対し中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)は15日、28日までの期間、防疫レベルを第3段階へ引き上げると発表した。個人に対し不要不急の外出自粛、外出時の常時マスク着用などを求め、企業に対し分散勤務やテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)などの対策を呼び掛けた。指揮官の陳時中・衛生福利部(衛福部)長は、英国変異株は感染力が高く、感染ピークはいつになるか予測できないと語った。長期的な感染拡大や、防疫レベル第4段階への引き上げも視野に入りそうだ。17日付自由時報などが報じた。

/date/2021/05/17/00mrt_2.jpg新型コロナウイルス域内感染の急増後、初めての出勤日となった17日朝、台北都市交通システム(MRT)はいつものような出勤ラッシュがみられなかった(17日=中央社)

 防疫レベル第4段階は、14日間に域内感染者数が1日平均100人以上増加し、かつその半数以上が感染経路不明だった場合だ。第4段階となれば、出勤停止や感染状況が深刻な地域のロックダウン(都市封鎖)などの厳しい措置が取られる。

中南部にも拡大

 県市別の感染確認者は、15日が台北市で89人、新北市が75人、16日は台北市が89人、新北市が97人、17日は台北市が158人(万華区89人)、新北市が148人(板橋区が41人)。台北市では、陰圧隔離室の病床数が残り51床と、逼迫(ひっぱく)している。

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 11~16日の中華航空(チャイナエアライン)関連以外の域内感染者は累計451人で、台北市万華区の茶芸館関連が179人と約40%を占めた。15日の台北市万華区の茶芸館関連は43人、16日は105人で、万華区に立ち寄っていた人は44人。

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 感染確認は北部にとどまらず、中南部にも拡大している。15〜16日に台中市で2人、彰化県で15人などの感染が確認された。14日に高雄市に帰省した1人の感染も確認されている。

 産業界では、▽スマートフォン向け光学レンズ最大手の大立光電(ラーガン・プレシジョン)、▽電子機器受託生産大手の和碩聯合科技(ペガトロン)、▽金融持ち株会社の富邦金融控股(富邦フィナンシャル・ホールディングス、富邦金)、▽中華郵政──が、それぞれ従業員1人の感染が確認されたことを認めた。

出勤は可能

 防疫レベルが第3段階に引き上げられた台北市と新北市では、屋内で5人以上、屋外で10人以上集まることができないが、企業は「企業向け持続的な運営ガイドライン」に基づき、社会的距離(ソーシャルディスタンス)を確保、テレワークや時差出勤などの対策を取り、事業活動を続けることができる。

 飲食店は、「実聯制」(連絡先など最低限の個人情報を取得し、最大28日間保管)を導入し、社会的距離の確保などの措置が取れない場合はテイクアウトのみ認められる。

 台北市、新北市政府は17日午前、あす18日から28日まで高校以下を閉鎖すると発表した。

17県市、「準3段階」に

 全22県市のうち、台北市、新北市以外の17県市、▽桃園市、▽新竹県市、▽台南市、▽高雄市──などが16日までに、独自に防疫対策を第3段階に準じて引き上げた。桃園市政府は28日まで、4大夜市(ナイトマーケット)の営業停止、高雄市政府は公務員に対し、不要不急の出張を禁止し、プライベートでも台北市や新北市を訪れないよう要請した。

 

《新型肺炎》企業向け厳重特殊伝染性肺炎(COVID-19)における持続的な運営ガイドライン
※2020年3月5日公布
https://www.ys-consulting.com.tw/labor/88701.html

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