ニュース 政治 作成日:2021年5月25日_記事番号:T00096323
世界保健機関(WHO)の年次総会である世界保健総会(WHA)が24日開幕したが、台湾のオブザーバー参加は5年連続で認められなかった。
WHAでは台湾と外交関係がある13カ国が共同で台湾のオブザーバー参加問題を議題に含めるよう要求したが、中国の反対で認められなかった。
WHAへの参加が認められなかったことを受け、呉釗燮・外交部長と陳時中・衛生福利部長は同日、共同で声明を発表し、強い不満と抗議を表明した。
呉・外交部長は「WHO事務局が2,350万人の台湾人民の健康と人権を軽視していることは遺憾だ」とした上で、「世界各国が台湾の豊富な公衆衛生経験の恩恵を受けられないことに、政府として強い不満を表明する」と述べた。
陳・衛生福利部長は「台湾がWHAに招かれないことは、台湾にとっても世界にとっても損失だ」とし、「WHOは特定の加盟国の政治的利益に屈従すべきではない」と批判した。
主要国が台湾支持
世界の主要国からは台湾のWHA参加を支持する立場表明が相次いだ。
日本の加藤勝信官房長官は同日の記者会見で、「21日に開催されたグローバルヘルスサミットでも菅首相から『国際保健課題への対応に当たっては、地理的空白を生じさせるべきではない』と述べたところであり、我が国は台湾のWHO総会へのオブザーバー参加をこれまでも一貫して支持してきた」とした上で、今後も引き続き関係国と連携し、WHOに働き掛けを行い、我が国の立場を明確に主張していくと説明した。
米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)は「台湾をWHAから排除するいかなる正当な理由もない。台湾は公衆衛生問題で貴重な貢献と経験を提供できる。(台湾住民)2,400万人の利益をWHAから排除することは、危害を及ぼすだけであり、我々が共有する世界的な衛生目標の促進につながらない」とのコメントを発表した。
同様に英国、オーストラリア、カナダ、フランスの駐台事務所も台湾のWHA参加を支持するコメントを出すなど、全世界から台湾に好意的な意見表明が相次いだ。
報告書に「中国台湾」
WHAでは新型コロナウイルスへの対応策が主要議題となるが、パンデミック防止対処独立小委員会(IPPR)は新型コロナウイルス感染症について、「避けられた災難だった」とし、世界的な警報システムやWHOの機能の問題点を指摘した。
中央社電によると、報告書は昨年末に中国国内での報道を引用し、台湾の衛生福利部疾病管制署などがWHOと連絡を取り、情報提供を求めたという記述が盛り込まれたが、台湾については、中国の主張に沿った「中国台湾」という表記が用いられた。
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