ニュース 政治 作成日:2021年5月25日_記事番号:T00096324
台湾で新型コロナウイルス感染症が急拡大し、ワクチンの確保が急務となる中、中国製薬大手の上海復星医薬集団が米製薬大手ファイザー製のワクチンを台湾に供給する意向を示している。また、鴻海科技集団(フォックスコン)や民間医療機関などが政府に対し、上海復星医薬集団が独ビオンテックと共同開発したワクチン「復必泰(コミナティ)」の導入を打診しているもようだ。25日付自由時報などが伝えた。
それについて、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)指揮官の陳時中・衛生福利部長は23日、「今週は多くの情報があり、交渉希望も多かったが、現実性を欠くものもある。必要であれば正式に交渉を行い、状況を把握する」と述べ、一線を画した。
86%、接種意欲なし
中国からのワクチン導入は、ワクチンを使った中国の「統戦」(台湾統一戦略)ではないかとの疑念もあり、世論の抵抗も避けられない。実際に民進党が内部で実施した世論調査では、市民の86%が「中国から輸入したワクチンは打ちたくない」と答えたとされる。
民進党の広報担当者、周江杰氏は「感染拡大で市民が積極的にワクチン接種を受けようとしているタイミングで、国民党が政府に中国製ワクチンの購入を求め始めたことに戸惑いを禁じ得ない。指揮センターと逆のことを言うのが国民党の防疫戦略の一つなのか」と批判した。
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)は24日夜、中国側は台湾住民が速やかに中国のワクチンを使用できるように準備を整えたいとし、台湾への専門家派遣も検討すると表明した。これに対し、台湾の大陸委員会(陸委会)は「明らかな統戦分裂工作だ」と突っぱねた。
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