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《ワイズ横丁》玉山火災に対応のレンジャー、16日間にわたり山中で奮闘/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年5月28日_記事番号:T00096407

《ワイズ横丁》玉山火災に対応のレンジャー、16日間にわたり山中で奮闘/台湾

 台湾の最高峰、玉山(標高3,952メートル)で今月16日に発生した山火事は12日間にわたって燃え続けた後、27日にようやく鎮火された。現場で消火活動に当たった行政院農業委員会(農委会)林務局のレンジャー、「森林護管員」は、実は火災発生の4日前から山に入っており、その後直接、火災現場に向かったため、結局16日もの間、山から下りられなくなってしまった。

/date/2021/05/28/19mountain_2.jpg消火に当たったレンジャーの多くが、けがを負った(27日=中央社)

 今回の火災は16日早朝、5人組の登山客がキャンプ地で使用していたガスコンロを不注意から倒してしまったことが原因で発生した。現場は急峻な谷に囲まれ、人が近づくことが困難な地形だった上、▽同時期に南投県や台中市でも大規模な山火事が発生して消火活動用の空軍のヘリコプターが出払っていた、▽雲や霧が立ち込め、応援に駆け付けた陸軍ヘリが放水できる時間が限られた、▽周辺にニイタカアカマツやタイワンツガなど油分を多く含む樹木が多かった──など悪条件が重なり、火はどんどんと燃え広がっていった。

 そんな中、延焼を食い止めるにはやはり、周囲の木を伐採するなどにより防火線を築くことが最も重要となり、現場には▽嘉義県、▽南投県、▽屏東県、▽花蓮県、▽宜蘭県──の林区管理処(林管処)職員や、森林の保護や盗伐防止、生態調査などの活動を行う森林護管員、計113人が投入された。

 そのうち嘉義林管処に所属する森林護管員は、12日から周辺の山域で長期パトロールに出ており、本来16日に下山する予定だった。しかし火災発生の知らせを受けて急きょ現場に駆け付け、そのまま寝る間も惜しんで消火活動に奮闘。風向きや湿度を基に火が燃え広がる方向を読みつつ、長さ1,600メートル、幅30メートルの防火線を切り開いた。

 そして火災発生から8日目の23日午後、現場一体に恵みのにわか雨が降ったことも手伝って火の勢いが弱まった。

 その後、27日に火が完全に消えるのを見届け、森林護管員は16日ぶりに下界へと戻っていった。昼は厳しい日差し、夜は気温が10度以下にまで冷え込む厳しい環境で汗とすすにまみれて奮闘した彼らを、嘉義林管処の李定忠・副処長は「森林資源を守ったヒーロー」と称えた。

 とはいえ、今回の火災で71ヘクタールに及ぶ森林が消失。林務局は、不注意で大きな被害をもたらした登山客には必ず損害賠償を請求すると表明した。