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《ワイズ横丁》コロナ禍で卒業式中止、オンラインに切り替え/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年6月1日_記事番号:T00096458

《ワイズ横丁》コロナ禍で卒業式中止、オンラインに切り替え/台湾

 台湾では6月の卒業シーズンを迎えている。新型コロナウイルスの市中感染拡大を受け、第3段階の防疫レベル(レベル3)が続く中、教育部は各学校に対し、卒業生らが一堂に会する卒業式を中止するよう通達した。それでも卒業生に学び舎を巣立つ「儀式感」を味わってもらおうと、多くの学校ではオンライン方式で卒業式を実施している。

 国立政治大学(台北市文山区)のオンライン卒業式は5月29日午前に挙行された。防疫レベル3関連規定の「屋内で5人以上の集会禁止」に従い、会場には郭明政・学長と頼宗裕・教務長、司会を務めた卒業生のみが出席した。

 卒業生代表の新聞学系、黄婕さんが事前に録画したスピーチが流され、その中で「921大地震(中部大地震、1999年9月21日)の年に生まれ、コロナ禍の年に卒業することに複雑な気持ちを抱いている」と指摘しつつ、「どの学生も共通して焦りを感じているが、この焦りが、今この瞬間に集中し、常に自らの頭で考えるよう促してくれる」と前向きにとらえるよう呼び掛けた。

 この日は国立清華大学(新竹市東区)でもオンライン卒業式が挙行され、インターネットを通じて卒業生4,975人が出席した。事前に録画された学長の祝辞や、卒業生のスピーチといった映像が約1時間半にわたって放映された。

 一方、私立奎山実験高級中学(台北市北投区)は同日、教育部の通達を無視して校内での卒業式を強行し、台北市政府教育局から伝染病防治法違反で30万台湾元(約120万円)の罰金処分が科された。

 教育局は前日からオンライン方式に変更するよう申し入れ、当日も担当者を派遣して説得に努めたが、学校側は反対を押し切って式を決行した。同校は、「屋外で10人以上の集会禁止」規定に従い、卒業生を9人ずつの3グループに分けたほか、座席も一定の間隔を空け、十分な対策を講じたと反論した。

 陳素慧・教育局副局長は、明らかに卒業式中止の通達が出ているにも関わらず、これに従わなかったと指摘した。柯文哲・台北市長も「現在の防疫レベルの下、いかなる特例も認めない」と、卒業式の強行を厳しく批判した。奎山実験高中に対し、生徒数削減の厳罰を科す方針を示した。

 門出を祝うべき卒業式を巡り、殺伐とした雰囲気が漂っているようだが、巣立つ学生の気持ちはいかなるものか。