ニュース 医薬 作成日:2021年6月8日_記事番号:T00096584
蔡英文・総統が台湾製ワクチンの接種を7月にも開始する意向を表明したのは性急だとして、台湾製ワクチンの審査に携わる専門家会議の委員1人が7日、辞意を表明したことを明らかにした。8日付経済日報などが伝えた。
蘇貞昌・行政院長は8日、ワクチンは法に従い、科学的に判断すべきだと述べた(8日=中央社)
辞任したのは、中央研究院院士の陳培哲氏。原因は蔡総統が「7月末にも台湾製ワクチンの接種を開始する」と述べたことだ。陳氏は「衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)が総統の圧力をはねのけられるはずはなく、審査委員会の独立性維持は困難だ」と理由を説明した。
陳氏は「審査委員会は多くの困難に直面し、独立性と専門性を維持できないため、5月末に辞任を申し出た。辞めたら戻ることはない」とした上で、「最大の困難は蔡総統だ」と述べ、「7月接種」ありきで台湾製ワクチンの審査を進めようとする蔡総統の姿勢を批判した。
陳氏はまた、台湾メーカー3社が開発している台湾製ワクチンはいずれも国際的に認可がまだ下りていない「タンパク質サブユニットワクチン」であり、リスク分散の概念を欠いていると批判。ワクチンの緊急使用許可(EUA)を巡る国際的なガイドライン、世界保健機関(WHO)のガイドラインからみても、7月に台湾製ワクチンにEUAを出すのは不可能だとの認識を示した。
高端疫苗生物製剤(メディゲン・ワクチン・バイオロジクス)は現時点で早ければ10日にも臨床試験の盲検を解除した上で、関連資料をTFDAに提出し、EUAを申請する構えを見せている。
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