ニュース 社会 作成日:2021年7月21日_記事番号:T00097354
台湾の薬局では最近、多くの市民に愛用される解熱鎮痛剤「普拿疼(パナドール)」の販売が急激に増えており、品切れが続出している。これは新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種が進む中、発熱や頭痛といった副反応を懸念して事前にパナドールを購入する市民が増えているためだ。
台湾薬品行銷管理協会(TPMMA)の広報担当で薬剤師の沈采穎氏によると、ワクチン接種後に発熱した場合、普拿疼などの商品名で販売される解熱鎮痛剤「アセトアミノフェン」を服用すれば、症状が緩和するという。
このため、ワクチンの接種対象者が増えるとともに普拿疼の購入者も全土で増えており、高雄市のある薬剤師は、ここ1カ月は入荷しても数日で売り切れる状況が続いていると語った。
桃園市在住の女性は、腰痛で普拿疼・加強錠(効き目が強いタイプ)を購入したところ、1箱20錠入りの商品が以前に比べ60台湾元(約235円)も値上がりしていたと憤慨している。
沈氏は、体内の抗体に影響を及ぼす可能性があるとして、普拿疼はワクチン接種前や接種後38.5度以下の発熱では服用しない方が良いと指摘。接種後3時間が経過し、「本当に必要がある場合」のみ服用すべきと推奨した。
一方、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)専家諮詢小組(専門家諮問グループ)の張上淳・召集人は、普拿疼がワクチンの効果に影響を及ぼすことを示す実証データはないと指摘。6月時点で、一部研究によりアセトアミノフェンがワクチンの効果に影響を及ぼす可能性があるとの認識を示していた台湾児童感染症医学会の邱南昌・理事長も、影響は軽微で、ワクチン効果との実質的な関連性はないと語った。
また、義大医院の項怡平・薬剤部部長は、普拿疼は比較的安全な非処方薬だが、1日に9錠以上、服用すると肝臓に過度な負担がかかりやすくなると警告した。
いずれにせよ、副反応を過剰に恐れることなく、信頼できる情報を基に冷静に対応したいものだ。
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