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《ワイズ横丁》防疫ヒーローの写真作品、国際賞候補に/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年7月29日_記事番号:T00097506

《ワイズ横丁》防疫ヒーローの写真作品、国際賞候補に/台湾

 新型コロナウイルス感染症の消毒作業に従事する兵士の姿を撮影した台湾の写真家、曽進発さんの作品がこのほど、写真界のアカデミー賞とも呼ばれる国際賞「ルーシー賞」の最終選考にノミネートされた。

/date/2021/07/29/19photo_2.jpgノミネートされた曽さんの作品。曽さんは、深く刻まれたマスク跡と汗まみれの兵士の顔は、勇敢と責任、愛を表していると語った(28日=中央社)

 5月中旬に台湾で新型コロナの市中感染が急激に拡大し、曽さんが暮らす苗栗県竹南鎮でも6月初旬に半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)大手、京元電子(KYEC)の外国人従業員宿舎でクラスター(感染者集団)が発生した。一気に緊張感が高まり、地域で大掛かりな消毒作業が進められた。

 その際、曽さんは竹南鎮公所(役場)に協力し、作業に当たる清掃員や台湾軍化学部隊の兵士に付き添ってその様子を撮影、記録する役を務めた。化学部隊の兵士たちは街の至るところを巡って任務を遂行し、多い時で3日間で80カ所もの施設を消毒した。中には2週間連続で作業を続け、その間、一度も自宅に帰らなかった隊員もいた。

 全身に防護服をまとった上で二重にマスクを付けるという兵士と同じ出で立ちで、曽さんも随行した。1~2時間も撮影を続けると、全身汗まみれとなり、何度か窒息しそうな感覚に陥った。防疫の現場で活躍する英雄たちの苦労を、身を持って知った曽さんは、人間のプラス面を表現して社会にエネルギーをもたらしたいと考えた。

 消毒作業に奮闘する化学兵がつかの間の休息を取るため、防護用のガスマスクを外し、鼻の上部から頬、あごにかけて深く刻まれたマスク跡が現れたところをレンズに収め、「マスクの下に刻まれた勇敢の印」と題してルーシー賞に出品した。すると高い評価を受け、人物部門の最終選考5人の中に残った。

 今年度のルーシー賞授賞式は10月19日にニューヨークのカーネギーホールで開催される。

 曽さんは近年、▽インターナショナル・フォトグラフィー・アワード(IPA)、▽モスクワ国際写真賞(MIFA)、▽東京・インターナショナル・フォトアワード(TIFA)──など数々の国際コンテストで金賞を受賞し、注目されている。