ニュース 社会 作成日:2021年8月5日_記事番号:T00097629
シンガポール系のDBS銀行(星展銀行)は4日、新型コロナウイルス感染症の流行が収束した後、従業員に対し、勤務時間の最大40%までテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)を可能とする新たな勤務モデルを導入すると発表した。コロナ禍をきっかけに企業のデジタル化が進み、勤務形態の柔軟性が高まる中、銀行業界でも既にコロナ後の働き方について議論が進んでいるようだ。
DBS銀行は、従業員を対象に内部調査を行ったところ、新型コロナ感染症の流行が始まって以降、同行が提供したハイテク技術により効率的なテレワークが可能となっている他、上司や同僚との関係も疎遠になっていないことが明らかとなったと指摘。また一部行員からは、在宅勤務によって、通勤に要する時間が減り、家族との時間が増え、業務の効率も高まったと強い歓迎の声が聞かれたという。
こうした状況を受けて同行では、新型コロナがもたらした前例のない変化と課題に直面する中、今後も運営方式や働き方の見直しを進めていくと表明。関連法規を順守しつつ、コロナ後に勤務時間の最大40%をテレワークとし、60%の時間に出勤することを可能とする制度を導入すると明らかにした。
ある金融持ち株会社の主管も、新型コロナの流行後、傘下の金融機関で支店のカウンター担当者を除き、可能な限りテレワークを導入したが、各業務に支障は出ていないと指摘した。コロナ後も週に1〜3日は自宅での勤務を可能とするなどテレワークの機会が増えることは必須と語った。こうした改革は、既存の行員にメリットがあるだけでなく、求人を行う際にアピールポイントになるとの見方を示した。
ハイテク業界では早くからテレワークの導入が進む一方、金融業界では▽法令遵守義務の監視、▽顧客のプライバシー尊重、▽情報セキュリティー上の懸念──といった側面から、テレワークの常態化に踏み切るには大きな決断が必要となる。
ある大手金融機関の関係者は、▽都市部以外の支店の顧客、▽年齢層の高い顧客、▽中小企業顧客──の場合、銀行のカウンターで行員と向かい合って手続きを行わなければ安心できず、オンラインでの対応を喜ばない傾向が強いと指摘した。このため、主力とする顧客層によって、銀行間でテレワーク導入に差が生じるとみられる。
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