ニュース 社会 作成日:2021年8月9日_記事番号:T00097685
台湾全土で豪雨・大雨となった7日、台湾高速鉄路(高鉄)は、苗栗~台中駅間の線路脇で土砂崩れが発生したことを受け、正午から同区間の運行を見合わせると発表した。予定外の駅で下車を迫られた乗客からは、「父親節(父の日、8月8日)の食事会に間に合わない」との嘆きが聞かれた。
シャトルバスでの移動を余儀なくされた帰省客らの行列ができた(7日=中央社)
高鉄の発表によると、7日午前8時過ぎ、災害警告システム(DWS)が苗栗県通霄鎮区間での「侵入警告」を表す信号を発信した。緊急対策センターを立ち上げて調査したところ、線路脇の斜面で土砂崩れが発生し、土砂や石が軌道内に進入していることが判明した。事態がさらに悪化し、列車運行の安全に影響を及ぼす可能性もあるとして、正午から苗栗~台中駅間の運行停止を決めた。
これにより、下り(南行き)は苗栗駅、上り(北行き)は台中駅でストップし、先の駅まで乗車を予定していた乗客は、強制的に途中下車させられた。
左営駅(高雄市)を午後0時15分に出発した列車に乗っていた乗客も全員、台中駅で下ろされた。引き続き北へ向かう者は高鉄が手配したシャトルバスで苗栗駅へ移動し、再び高鉄に乗って目的地まで移動することとなった。
新型コロナウイルス感染リスクが残る中、密を避けるためシャトルバスには20人までの人数制限が設けられ、一度に大人数を輸送するというわけにはいかなかった。
スーツケースを押しながら、うつむき加減でバスに乗車する列に並ぶ乗客の1人は、ようやく防疫レベルが第2段階(レベル2)に引き下げられ、久しぶりに実家に帰って家族と父親節を過ごそうと思っていたのに、食事会には間に合いそうにないと、残念そうに語った。
子供2人を連れた女性は、8日は移動する人が多く、高鉄が混み合うと予想して、早めに父親節を祝い、早めに帰路に就いたが、途中で止まるとは思わなかったと、ため息をついた。
高鉄はすぐに復旧作業に着手し、8日早朝には土砂崩れが発生した斜面とは反対側の線路を利用し、単線での双方向運行を再開した。ただ、1車線しか使用できないこと、復旧作業現場周辺では減速運行が求められることから、ダイヤの乱れが当面続く見通しだ。
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