ニュース 社会 作成日:2021年8月17日_記事番号:T00097837
台湾では「紙銭」や「冥銭」と呼ばれる疑似紙幣を燃やし、先祖や神様に送るという風習がある。以前は、日本のお盆に当たる毎年の中元節(旧暦7月15日、2021年は8月22日)に、各家庭の軒先で黄色い紙銭が焼かれる光景が至るところでみられたが、近年では大量の煙を発生させるこの風習が、大気汚染や地球温暖化につながると問題視されており、当局が廃止に向けた取り組みを進めている。
宜蘭県政府の宅配袋(左)。大気汚染対策のため、新たな文化として根付いてほしいものだ(宜蘭県政府リリースより)
宜蘭県政府環境保護局(環保局)は今年の中元節に向け、市民から紙銭をコンビニエンスストアやスーパーマーケットで預かり、一括して県の焼却場で燃やし、各家庭のご先祖様や神様に「デリバリー」するサービスを導入する。
サービスを利用したい市民は、▽県政府、▽環保局、▽郷・鎮・市公所、▽里・村弁公室、▽県内23カ所の道教廟(びょう)・寺院──で無料配布されるクラフト紙製の「宅配袋」を受け取り、中に紙銭を収めた後、裏面に印刷された「金紙」(神様用、金箔付き)か、「銀紙」(先祖用、銀箔付き)かの選択肢にチェックを入れた上で、「受取人」の神様やご先祖様の名前と差出人の名前と住所を記入する。必ずしも専用の宅配袋を使用しなけらばならないわけではなく、他の袋でも代用可能だ。
その後、紙銭を入れた宅配袋を、▽頭城鎮、▽礁渓郷、▽宜蘭市、▽羅東鎮、▽冬山郷、▽蘇澳鎮──の、▽セブン-イレブン、▽全家便利商店(台湾ファミリーマート)、▽萊爾富(ハイライフ)、▽OK超商(OKマート)、▽全聯福利中心(PXマート)、▽喜互恵生鮮超市(シュアウェル)、▽県内23カ所の廟・寺院──計182カ所のいずれかに持ち込めば、環保局が回収して県内の焼却炉で一括して燃やし、希望する相手に届くという仕組みだ。
環保局は同サービスにより、排出される煙や大気汚染物質の量を効果的に減らし、環境への影響を軽減するとともに生活品質を維持することができると説明した。
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