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《ワイズ横丁》密輸ネコ154匹を安楽死処分、背景にペットブーム/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年8月23日_記事番号:T00097930

《ワイズ横丁》密輸ネコ154匹を安楽死処分、背景にペットブーム/台湾

 21日、台南市沖を航行中の漁船から密輸されたとみられるネコ154匹が発見され、感染予防上の懸念から法に基づき全て安楽死処分されたことが議論を呼んでいる。これに対しペット業界では、合法的に購入すると非常に高価な品種のネコを、安く手に入れたいと望む者が多く、密輸は早くから行われており、これまで見つからなかっただけ、と指摘する声が上がっている。

 今回安楽死処分されたネコは、21日に台南市安平区沖を航行していた際に海洋委員会海巡署に拿捕(だほ)された漁船「順発八八六号」で発見されたもので、中には現在、台湾で高額で取引されているロシアンブルーやラグドールといった品種が含まれていた。

/date/2021/08/23/19cat_2.jpg海巡署がほかに押収したネコは、ペルシャネコ、アメリカンショートヘア、ブリティッシュショートヘアなど、いずれも高価な品種だった(21日=中央社)

 多数のネコが処分された今回の措置を受け、「非人道的」などと政府を非難する声が上がる中、自身もネコを飼う愛猫家として知られる蔡英文・総統は22日、自身のフェイスブック(FB)ページに「域内の動物を伝染病のリスクから守るため、関係機関は法に基づき処分を執行せざるを得なかった」と書き込み、理解を求めた。一方で、今回の措置に多くの市民が不満を持っていることは理解しているとした上で、今後、厳格な防疫措置を講じる前提の下で、より人道的な対応ができるよう法改正を進める必要があると表明した。

 行政院農業委員会(農委会)の統計によると、現在台湾で飼育されているペットのうちイヌが約150万匹で最も多く、ネコは2位となっている。ネコの飼育数は2011年の約30万匹から19年には2倍以上の70万匹へと、急激に増加している。

 その中には人に飼われていない珍しい品種のネコを飼いたいと望むものも多いようだが、そうした品種は台湾域内の繁殖数が少なく、供給不足が生じているようだ。ただ、珍しい品種のネコを海外から輸入しようとした場合、輸送費だけで少なくとも10万元(約39万円)以上がかかり、これにネコ自体の価格を加えると、非常に高価な買い物となる。

 このため珍しいネコは欲しいが、費用は抑えたいという人間の欲に付け込む形で、中国や香港、タイなどから高価な品種を密輸する業者が暗躍しているようだ。合法的に営業するペットショップ関係者からは、「業界では公然の秘密」と指摘する声が上がっている。

 また動物保護団体は、密輸されたネコの一部は悪質な繁殖施設に送られ、安楽死させられるよりも、ひどい一生を送ると指摘した。本当に動物が好きなら、こうした品種のネコを買うべきではないと呼び掛けている。

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