ニュース 電子 作成日:2021年9月3日_記事番号:T00098186
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の中部科学園区(中科)Fab15A工場を2日、蔡其昌・立法院副院長が訪問し、近隣の台中高爾夫球場(台中ゴルフ&カントリークラブ、大雅区)、軍用地、財政部国有財産署(国産署)の公有地、合わせて約100ヘクタールの用地への2ナノメートル製造プロセスの半導体工場設置を打診した。蔡・副院長は、軍と国産署の同意は得ており、「TSMCに意欲があるかどうかだ」と述べた。TSMCは新竹科学園区(竹科)宝山用地(新竹県宝山郷)に2ナノプロセスを採用する超大型工場(ギガファブ)「Fab20」4基を建設する計画だ。劉徳音(マーク・リュウ)・董事長は以前、宝山用地のスペースが足りなければ、台中の既存工場そばで拡張する考えを示していた。3日付経済日報などが報じた。
蔡・副院長(左2)は訪問の際に、TSMCなどからの独ビオンテック(BNT)の新型コロナウイルス感染症ワクチンの寄付に謝意を表した(蔡・副院長フェイスブックより)
TSMCは、工場設置場所の選定にはさまざまな要素を考慮し、「いかなる可能性も排除しない」とコメントした。また、従来からの工場拡張のペースを維持し、各科学園区管理局と、新竹、台中、高雄などで半導体工場に適した用地の検討を続けていくと表明した。
蔡・副院長は同日、中科管理局の許茂新・局長らとともに、Fab15A工場を訪問し、TSMCの荘子寿・副総経理が応対した。
蔡・副院長は、中科にTSMCの2ナノ、または次世代工場を誘致したいと話した。工場に必要な水や電力供給については、中央政府の関連部会(省庁)と議論し、TSMCが中科で工場を拡張できるよう全力で支援すると説明した。
市場の観測によると、TSMCは以前より、台中高爾夫球場の土地に目を付けていたようだ。台中高爾夫球場は興農集団(シノン)が所有しており、土地の譲渡には多くのメンバーが同意しているようだ。
宝山工場は24年にも量産
TSMCは現在中科に28ナノ、7ナノプロセスなどのFab15A工場、Fab15B工場を保有している。従業員は8,000人余り。
竹科の宝山用地の90ヘクタールの拡張は7月28日に行政院環境保護署(環保署)の環境影響評価(環境アセスメント)審査委員会大会(環評大会)で承認された。当時の報道によると、TSMCの竹科宝山用地の2ナノプロセスの超大型工場4基は、2022年上半期に着工するとみられている。23年下半期に工場2基が完成し、24年下半期にも量産段階に入り、全4基の量産開始は25~26年ごろ、最終的な月産能力は10万枚以上と予想されている。
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