《ワイズ横丁》北半球最南になる栗、嘉義県中埔の「黄金板栗」/台湾 - ワイズコンサルティング@台湾
HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

《ワイズ横丁》北半球最南になる栗、嘉義県中埔の「黄金板栗」/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年9月3日_記事番号:T00098207

《ワイズ横丁》北半球最南になる栗、嘉義県中埔の「黄金板栗」/台湾

 北半球で最も緯度が低い場所になる栗として知られる嘉義県中埔郷の名産「黄金板栗」が現在、収穫期を迎えている。大量の塩で殻付きのまま炒めると実が黄色く染まることから、その名で呼ばれるようになった黄金板栗。甘みが強く、実もしっかりしているため大人気だが、供給量が少なく、1年前に予約する必要があるという。

 中埔郷社口村の黄金板栗は、日本統治時代に日本人が朝鮮半島から持ち込み、試験的に植えたのが起源だ。天津甘栗で有名な板栗(シナグリ)はもともと緯度の高い亜寒帯に生育する作物のため、亜熱帯~熱帯の台湾では十分な量の実が付かず、当時は農作物として栽培することをあきらめたそうだ。

 その後、残された数本の板栗の木が徐々に台湾の気候に適用し、採れる実の量もだんだんと増えていった。しかも輸入物に比べ甘みも強く、香りも良かったことから、所有者は苗木を育て、板栗の栽培数を増やすことにした。

 当初は自家用のほか、親族や友人に分けるだけで販売はしていなかったが、食べた者が皆その味を絶賛し、「これは商売になる」と口にしたため、栽培数をさらに増やすことが決まった。現在、中埔郷の作付面積は25ヘクタールと板栗の栽培では台湾最大となっている。

 中埔郷で黄金板栗を栽培する高天賜さんによると、板栗といえば甘栗のイメージが強いが、これは冷凍輸入されたクリは解凍する際に糖分が流出してしまうため、砂糖で甘みを加える必要があることが背景となっていると指摘。その上で、新鮮な板栗は塩で炒めて本来の甘みを引き出すものと説明した。

 黄金板栗は現在、インターネット上でも販売され、毎年品不足が生じる人気となっているが、特に今年は気候の影響で収穫量が例年の30~40%に落ち込んでおり、争奪戦が繰り広げられているようだ。 

▲