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《ワイズ横丁》台風14号で百貨店業界が休業、かつての「稼ぎ時」が一変/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年9月13日_記事番号:T00098391

《ワイズ横丁》台風14号で百貨店業界が休業、かつての「稼ぎ時」が一変/台湾

 台湾ではかつて、台風が来襲して各県市政府が公共機関・学校を休みとする「停班停課」の措置を取った場合も、百貨店やショッピングセンター(SC)業界は需要を見込んで休業せず、悪天候の中でも、従業員に出勤を強いていた。しかし、台風14号(アジア名・チャンスー)が最接近した12日、停班停課措置が取られた台湾北部や東部では、百貨店、SCが軒並み営業を自粛し、休業した。

/date/2021/09/13/19typhoon_2.jpg新型コロナウイルス域内感染のリスクも、悪天候でも出掛ける人が減った要因のようだ(12日=中央社)

 台湾に台風が接近した場合、原則として前日午後10時までに県市政府が停班停課を実施するか発表する。これに応じて多くの企業が休業とするため、「あす仕事が休みになるかもしれない」と期待に胸を膨らませてテレビやインターネット情報を見守る市民も少なくない。

 以前は、停班停課が発表されたことで、突然の休暇を手に入れ、百貨店やSCに出掛けてショッピングを楽しもうと考える消費者も多かった。かつて台風の悪天候にも関わらず営業した百貨店は、通常時に比べ、約30%売り上げが増加したケースもあった。

 しかし、台風来襲時に店を開けるということは、従業員に危険を冒して出勤するよう命じることを意味する。こうした百貨店に対しては「従業員の安全を無視し、利益だけを考えている」と批判の声が上がるようになった。

 今回の台風14号来襲を受けて台北市や新北市、花蓮県など北部と東部の県市が12日の停班停課を発表すると、新光三越百貨や遠東百貨(ファーイースタン・デパートメント・ストアズ)をはじめとする大手百貨店、SCのほとんどが続々と、豪雨の影響を受ける地域の店舗を休業すると発表した。

 ファストフード業界もかつては、台風来襲で飲食店が休業する中でデリバリーサービスを継続し、悪天候の中をバイクで配達するアルバイト従業員が事故に巻き込まれるといったケースが相次ぎ、社会問題となっていた。

 現在では、「停班停課措置が取られている際に、従業員にバイクを使った宅配業務をさせてはならない」(労工安全衛生設施規則)との規定が導入され、違反した場合の罰金は最高30万台湾元(約120万元)に引き上げられた。

 近年、飲食店の宅配代行サービス(フードデリバリーサービス)がますます普及している。今回の台風14号来襲を受け、柯文哲・台北市長は12日、同日午後のデリバリーサービスの提供を禁じると発言した。

 政府、企業、市民の間で、台風時の対応について意識改革が進んでいるようだ。

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