ニュース 社会 作成日:2021年9月22日_記事番号:T00098520
新北市板橋区の幼稚園で9月上旬、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、変異ウイルス、デルタ株が確認された。一部感染者が居住していた集合住宅では8日、B棟の全住人400人が検疫所に移送され、23日までの2週間、外出制限「居家隔離」を受けることとなった。このため、一家だんらんを楽しむはずの中秋節(旧暦8月15日、2021年は9月21日)連休を、一人ぼっちで過ごす「防疫孤児」が発生した。
屋外の公共の場や河川敷公園でのBBQが多くの県市で禁止され、自宅でBBQを楽しむ姿がみられた(21日=中央社)
台湾で中秋節といえば、月餅や文旦(ブンタン)を送り合う古くからの習慣に加え、1980年代後半以降は家族とともにバーベキュー(BBQ)を楽しむ過ごし方がすっかり定着している。
「中秋節にBBQ」の習慣は、かつてしょうゆメーカーの万家香醤油が中秋節シーズンに「一家烤肉、万家香(一家で焼き肉、万家香)」というキャッチコピーで、焼き肉のたれのコマーシャルを放映したことがきっかけで始まったとされる。
当時、ライバルの金蘭醤油も対抗して、焼き肉のたれのコマーシャルを放映したこと、および出店ラッシュ期を迎えていた家楽福(カルフール)や頂好超市(ウェルカム)などの量販店、スーパーマーケットがBBQ関連商品のセールを実施したことが重なり、一気に広まったようだ。
今年の中秋節も、家族とのBBQを楽しみにしていたと思われるが、隔離対象となった新北市板橋区の集合住宅の住民は、新型コロナのせいで、例年とは違う、さびしい時を過ごすこととなった。
なお、中秋節に隔離措置を受けている者の心を癒そうと、検疫所に月餅などを送った人もいたようだ。ただ、入居者に送付された小包は、発送者が箱を開けて内容物を確認し、リストに記入するとの規定が設けられているが、配送を委託された配達員が責任を取れないとして開封作業を拒絶し、送り返されるというケースも発生した。
かつては検疫所に駐在する警察官が小包の中身を確認していたそうだが、最近規定が変更されたという。これに対し、配送業者は、われわれが請け負うのは安全に荷物を送り届けるだけで、内容物に対し、責任を負うことはできないと説明した。
月餅などのプレゼントだけでなく、日用品が送り返されるケースもあったようで、検疫所の入居者から「われわれは隔離措置を受けているのか、それとも刑務所に収監されているのか」と不満の声も上がった。
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