リサーチ 経営 マーケティング 台湾事情 作成日:2026年5月19日
Y'sの業界レポート記事番号:T00128527
台湾半導体産業がいかにして“ゼロ”から世界の中枢へと躍り出たのか――その軌跡を克明に描いたドキュメンタリー映画『造山者:世紀的賭注』(英題:A Chip Odyssey)が、いよいよ5月28日(木)より台湾の公共テレビ(公視)および公式YouTubeチャンネルにて無料公開されます。
本作は、半導体業界に関わるすべての人、そして日本の産業再興を志すビジネスパーソンにとって、絶対に見逃せない必見の映像作品です。
半世紀にわたる「生存と奮闘」の記録
金馬奨(台湾アカデミー賞)受賞監督である蕭菊貞(シャオ・ジュージェン)氏が、5年もの歳月をかけて制作した本作。2019年、台湾テクノロジー界の先駆者である胡定華氏の追悼会で、出席者たちが語る「国家の使命を背負い、海外へ技術の火種を取りに行った」という革命的なエピソードに触発されたことが制作の原点だといいます。
「この歴史を忘れてはならない」という監督の強い思いのもと、当時の初期エンジニアや女性作業員、政策立案者、そして現在の若手エンジニアまで、80名を超えるキーパーソンへの貴重なインタビューが収録されています。
また、力強い「造山者」の題字は著名な書家である董陽孜(ドン・ヤンツー)氏によるもの。ポスター制作時、山を背景にしようとしたデザイナーに対し、監督が「この山は単なる山ではない。我々が生きる島、台湾そのものだ!」と語ったエピソードからは、本作に込められた熱量が伝わってきます。
日本が「次のTSMC」を目指すための必読レビュー
筆者は昨年(2025年5月)、台湾半導体産業の中枢である新竹の映画館で本作を先行鑑賞しました。
1970年代の米RCAからの技術導入から始まり、世界から「異端」とされたファウンドリ専業モデル(水平分業)の採用に至るまで。それは単なる産業政策ではなく、文字通り国家の命運を賭けた「世紀のプロジェクト」でした。
日本でもRapidus(ラピダス)を中心に半導体再興が進められていますが、技術の獲得だけでは不十分です。TSMC創業者である張忠謀(モリス・チャン)氏をはじめとする“造山者”たちは、社会に何を残すために、何を賭けたのか?
当時の映画館で感じた熱量と、「台湾有事は供給危機ではなく、戦略の鏡である」という現代日本に向けた考察は、以下の記事で詳細に綴っています。映画の視聴とあわせて、ぜひご一読ください。
特集【台湾有事×産業戦略】造山者:TSMC成功の裏にある“国家的賭け”とその教訓
https://www.ys-consulting.com.tw/research/122442.html
<配信・放送情報>
本作は、以下のスケジュールでテレビ放送およびインターネット配信が行われます。
オンラインで手軽に視聴できるこの機会をぜひお見逃しなく。
・作品名:『造山者:世紀的賭注』(A Chip Odyssey)
・監督:蕭菊貞
・初回放送日時:2026年5月28日(木)22:00 ~
・再放送日時:2026年5月29日(金)深夜 01:00 ~
・テレビ放送:公視13チャンネル(紀錄觀點)
・インターネット配信:公視YouTubeネットワークライブ配信&公視+(オンライン視聴)
・オンライン視聴期限:2028年5月27日まで
段婉婷
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722