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【ワイズリサーチ】2014年台湾自動車完成車・部品の生産額はそろって好調



リサーチ 経営 台湾事情 作成日:2015年6月18日

機械業界 自動車・二輪車

【ワイズリサーチ】2014年台湾自動車完成車・部品の生産額はそろって好調


記事番号:T00062860

1.台湾自動車・部品産業の生産額は2005年に4,272億台湾元で過去最高を記録した。06年はクレジットカードやキャッシュカードによる金融機関の不良債権問題が発生したこと、国際原油価格の変動、さらに高額の買い物を控える習慣がある「鬼月」(旧暦7月)が閏年で2回あったことなどが影響し、生産額は21.5%減少した。07年も原油価格の高騰、世界金融危機、台湾株式市場の下落などがあり、06年と07年いずれも生産額は2,600億台湾元前後にとどまった。金融危機後は安定した成長が続き、14年における自動車・部品産業の生産額は4,218億台湾元に回復した。内訳は▽自動車、2,213億台湾元(総生産額の52.5%)▽自動車部品、1,962台湾元(同46.5%)▽車体、43億台湾元(1.0%)――であった。

2.自動車完成車産業は、親メーカーによる技術の制限がある。また主要市場は台湾で輸出比率は高くなく、直接輸出比率は15%前後である。2014年、台湾の自動車生産台数は38.7万台で前年比13.8%増となった。最も生産台数が多い車種はセダンで31.9万台(総生産台数の約80%)、前年比16.1%増であった。

 2014年における台湾自動車産業の生産額は2,213億台湾元で、前年比17.4%増となった。これは05年の2,410億台湾元、04年の2,276億台湾元に続く歴代第三位の好成績であった。

 また2015年1月~3月の生産台数は9.1万台で前年同期比2.6%増だった。セダンの生産台数は7.3万台で同0.2%増となった。また14年末に自動車メーカー各社がトラックとライトバンのモデルチェンジ版を発売したことが追い風となり、生産台数は14.9%増加した。なお15年1月~3月の生産額は529億台湾元で5.3%増であった。

3.近年ユーロ安および日本円安の影響で、輸入自動車の販売が好調だ。2015年1月~4月の新車登録台数は14.1万台で前年同期比5.9%増となった。このうち台湾製自動車が9.0万台(前年同期比0.9減)、輸入自動車が5.2万台(同20.1%増)で新車登録台数の36.6%を占めた。

4.台湾製の自動車部品は多様な種類と少量生産、柔軟性のある製造体制が強みである。国際競争力もあり直接輸出比率は50%以上で、主にアフターマーケット市場がターゲットである。2014年の生産額は1,962億台湾元で前年比8.1%増となった。15年1月~3月の生産額は489億台湾元で7.2%増と安定した成長が続いている。

5.2015年1月~3月における台湾自動車部品の輸出額は517.6億台湾元で前年同期比6.1%増となった。最大輸出相手国は米国で、輸出額は226.2億元(総輸出額の43.7%)であった。米国経済の回復により自動車販売が好調であること、さらに暴風雪の影響でメンテナンス需要が高まったことが要因だ。

 輸入だが2013年に総輸入額に占める日本からの輸入額比率は37.6%まで減少した。その後も年々比率は減少している。一方、中国とタイからの輸入額は増加している。これは世界的な大手自動車メーカーが新興国での生産拠点拡大を進めており、これに対応して部品メーカーも新興国へ進出しているためだ。

機械業界-自動車・二輪車

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