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上緯国際投資控股(SWANCOR)


リサーチ 台湾事情 その他 作成日:2018年8月9日

機械業界 製造業全般

上緯国際投資控股(SWANCOR)

記事番号:T00078597

一、企業概要
 上緯国際投資控股(上緯控股、SWANCOR)は2016年に上緯企業が株式交換によって設立した会社で、新材料、炭素繊維複合材料および洋上風力発電を主要事業とする。上緯企業は設立初期、耐蝕大型タンクおよびパイプや火力発電所の脱硫、除塵、煙突設備に使用される高性能樹脂製品を扱っていた。
 近年、環境問題が深刻化する中、グリーンエネルギーへの注目度が高まっている。これを受けて上緯企業は2010年、ドイツロイド船級協会( Germanischer Lloyd;GL)の風力発電機ブレード認証を取得し、風力発電機部品市場への第一歩を踏み出した。その後、政府の洋上風力発電計画に合わせて完全子会社の上緯新能源(SWE)を設立し、ウィンドファームの開発・運営を手がけるようになる。これにより、同社は風力発電機部品のサプライヤーから総合的な風力発電サービスを提供する企業へと成長した。

二、主要事業の動向
◎耐蝕材料事業
 耐蝕材料事業は中国を主要市場としており、火力発電所、半導体メーカーおよび原油タンクなどの分野に顧客を有する。また、中国政府が環境問題を重視し始めたことを受けて、関連製品の開発によって商機を獲得すると同時に企業の安定した成長の実現を目指している。
 世界市場では、中国と台湾市場での経験を活かして販売ルートの開拓に注力している。また、マレーシア工場が2018年第4四半期から量産開始する予定で、東南アジア市場における競争力向上に追い風となるだろう。

◎風力発電機ブレード材料事業
 中国市場では新たな顧客を開拓してシェア拡大を図るだけでなく、上緯控股のブランド力と売上向上のために中国風力発電機メーカーとの提携強化と風力発電機材料の認証取得を進めていく。
 また世界市場では中国市場での経験を活かし、東南アジアおよびインドなど潜在ニーズの高い市場を開拓していく。

◎洋上風力発電事業
 総設備容量128MW(メガワット)の海洋風電(フォルモサ1)は第1期(8MW)が2017年から商用運転を開始、第2期(120MW)が19年に完成する予定だ。また、海能風電(フォルモサ2)は18年5月に環境アセスメントと能源局(エネルギー局)の総合評価審査を通過した後、20年に完成し、総設備容量は378MWとなる予定である。



三、未来の展望
 今後の計画について、上緯控股は「既存事業を維持しながら新事業を開拓」をスローガンとしている。今後、洋上風力発電事業の開発・運営に加え、会社組織の再編と能力向上を通じて意思決定の迅速化、経営資源の集中、そして労働力の統合運用という3つの目標を達成し、企業利益の最大化を図っていく。  洋上風力事業については、フォルモサ1およびフォルモサ2のほか、2018年6月に海鼎風電(フォルモサ3、総設備容量2,000MW)の入札に参加し、21~24年内の完成を目指す計画である。

 

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