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《ペロシ氏訪台》7月輸出堅調、8月も経済制裁の影響限定的【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース その他分野 作成日:2022年8月9日_記事番号:T00104095

台湾有事

《ペロシ氏訪台》7月輸出堅調、8月も経済制裁の影響限定的【図表】(トップニュース)/台湾

 財政部統計処が8日発表した7月の輸出総額は前月比2.7%増、前年同月比14.2%増の433億2300万米ドルで、3月に次ぐ過去2番目の高水準だった。ナンシー・ペロシ米下院議長が訪台したことに中国が猛反発し、台湾産食品などの輸入を停止したことについて財政部関係者は、両岸(中台)は経済的相互依存関係が強く、経済制裁を拡大する可能性は低いとの見方を示した。9日付工商時報などが報じた。

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 2021年の中国(香港含む)向け輸出比率は42.3%と、2001年の26.7%から大幅に上昇した。電子製品が占める割合は55.2%と、01年の23%から上昇した。中国にとって台湾は最大の輸入相手で、全体の9.3%を占める。中国は半導体の35.9%を台湾から輸入している。

 財政部の蔡美娜・統計処長は、1995~96年の第3次台湾海峡危機では、中国による経済制裁が5四半期続いたが、台湾の対中輸出額は1~2割成長したと指摘。ただ、株式市場や消費者の購買意欲に影響し、内需が縮小したと説明した。

 蔡・統計処長は、中国が今年8月に台湾からの輸入を停止した▽加工食品、▽食用油、▽魚介類、▽かんきつ類、▽茶葉──などは元々、中国の自給率が高いため、自国への被害を避けての経済制裁措置だと分析した。統計によると、同5品目の輸出額は中国向けが2~4割を占め、10億7000万米ドルに上るものの、輸出総額に占める割合はわずか0.24%だ。

 8月の輸出総額は、中国の軍事演習などの特殊要因を除いた場合、前年同月比8~12%増え427億~442億米ドルとなり、過去最高を更新すると予測した。

半導体、7月好調

 主要製品別の7月輸出額は、電子部品が前年同月比15.6%増の169億6300万米ドルで、うち半導体は17.4%増の155億1900万米ドルだった。3年3カ月連続で前年同月を上回った。アップルが今秋発売するとみられるスマートフォン新機種、iPhone14向け部品調達や、中国の一部都市での新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が解除され、生産が正常化したことが貢献した。

 情報通信技術(ICT)・オーディオ製品は、前年同月比13.3%増の58億9400万米ドルで、過去最高を更新した。

 パネルなど光学器材は、8億4300万米ドルで、前年同月比27.3%減少した。9カ月連続で前年同月を下回った。ノートパソコンやテレビの需要低迷で、パネル価格が続落した。

 原油価格の高騰などで、鉱産物は24億7800万米ドルと、前年同月の2.2倍になった。特に航空燃料の輸出額は2億3000万米ドル(5.4倍)増えた。

中国向け電子部品、10%増

 輸出先別では、中国は前年同月比3.0%増の160億4300万米ドルだった。うち電子部品は10.9%増の9億4000万米ドルだった。

 米国は前年同月比24.8%増の69億5800万米ドル、欧州は3.5%増の37億5800万米ドル、東南アジア諸国連合(ASEAN)は21.0%増の74億8300万米ドルと、いずれも過去最高だった。

 日本は前年同月比12.7%増の29億2900万米ドルだった。

 

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