ニュース 社会 作成日:2025年4月2日_記事番号:T00120947
ワイズ横丁中国軍の台湾方面を管轄する東部戦区は1日、中国のSNS(交流サイト)、微博(ウェイボー)で、台湾周辺で軍事演習を実施すると発表したほか、実写映像やアニメ、ゲーム映像を取り入れた動画を10本以上投稿した。台湾の頼清徳・総統に似た顔で体は虫のキャラクターが登場し「寄生虫が台湾を毒している」と字幕が流れたり、2024年8月に発売し大ヒットとなった中国のゲームソフト『黒神話:悟空』と中国軍、台湾の地図や町並みの映像を組み合わせるなど、多彩な内容で、再生回数はそれぞれ数十万回から100万回以上に上る。
「降妖除魔」と名付けられた動画では、主人公のサルがさまざまな技を使い、敵を倒す映像と中国軍の戦闘機、ミサイル発射などの映像が交互に映し出されている。中国共産党系メディア環球時報の報道は、「分身の術」、「隱れ身の術」など『黒神話:悟空』の代表的な技と中国軍の軍事行動となぞらえることで、中国軍の迅速な機動力、多角的な攻撃力などを表していると分析した。
中国軍の東部戦区が投稿した「降妖除魔」
https://m.weibo.cn/detail/5150535675019768
動画では、台北101ビルの写真に続き、台北市に狙いを定めた画像、総統府に近い台北市中正区漢口街一段を軍用車両が走行する映像が現れた後、ミサイルを発射し、施設が爆発するCG映像が流れ、サルのキャラクターが、緑色のカエルの敵キャラクターを倒す。環球時報の報道によると、軍事専門家は、多くの実写映像で、中国軍の偵察能力が示されており、「台湾独立(台独)」の武装や「台独」分子は完全に見透かされているという威嚇のメッセージが込められていると分析した。
環球時報では、緑色のカエルの敵キャラクターについて、緑をイメージカラーとする民進党を指すインターネット上の隠語と一致しており、頼清徳(総統)をはじめとする台湾独立勢力が成敗される末路を意味していると分析された。
環球時報は、中国軍が『黒神話:悟空』を利用したのは、同ゲームは「未完」をテーマとしており、動画の視聴者に対し、統一という未完の大業を成し遂げようと呼びかけていると指摘した。
このほか、同日投稿された「殻」というアニメ風の動画では、頼清徳・総統に似た顔の虫が台湾の地図の上に描かれたり、「寄生虫が台湾を毒している」などの字幕が流れる。最後は、中国軍が台湾を囲い込み、虫を箸でつまみ上げる映像で締めくくられる。
中国軍の東部戦区が投稿した動画「殻」
https://m.weibo.cn/detail/5150530520484738#&video
これに対し、台湾の国防部は同日、X(旧ツイッター)などで、台湾海軍が中国海軍の空母「山東」など艦艇を監視している実写の動画を投稿した。中国軍の動向を随時把握し、監視しているとアピールした。
国防部が投稿した動画
https://x.com/MoNDefense/status/1907018455943196969
現代の戦いは、武器や装備の対決だけでなく、心理戦、認知戦が深刻な脅威となっている。
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