HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

《イラン軍事衝突》ガソリン5%値上げ、4月LNG船ほぼ確保【図表】(トップニュース)


ニュース 石油・化学 作成日:2026年3月9日_記事番号:T00127239

《イラン軍事衝突》ガソリン5%値上げ、4月LNG船ほぼ確保【図表】(トップニュース)

 中東情勢の緊迫化を受けて原油価格などが急騰する中、公営の石油元売り最大手の台湾中油(CPC)は9日から、ガソリンの小売価格を1リットル当たり1.5台湾元(約7.4円)、軽油を1.1元引き上げた。コストを一部負担し、価格上昇幅を5%に抑制した。発電用燃料に使う液化天然ガス(LNG)の中東からの供給寸断が懸念される中、龔明鑫・経済部長は9日午前、3〜4月にLNGタンカー22隻が到着予定だったが、既に20隻を確保でき、残り2隻は調整中だと述べた。4月末まで石炭火力発電を増やさずに、従来の予定通り対応できる見込みだと説明した。8日付中国時報などが報じた。

/date/2026/03/09/00oil_2.jpgガソリンスタンドには値上げ前の8日、給油の行列ができた(8日=中央社)

 龔・経済部長は9日午前に報道陣の取材に応じ、LNG供給が寸断するというのはあり得ないと語った。台湾のLNG調達先は分散しており、カタールが3分の1を占めているが、残り6〜7割は他の国・地域から調達しているので、構成上の問題はないと説明した。

/date/2026/03/09/30lng_2.jpg

 龔・経済部長は、3〜4月は従来、LNGタンカー22隻分が到着する予定で、既に20隻を確保したと説明した。残り2隻分はまだ探しているが、今週中にも確保できると語った。

 「民生用ガスが不足し、お湯が出なくなり、お風呂やシャワーが使えなくなる」と心配する市民の声に対し、龔・経済部長は、民生用ガスは全体の5%未満で、3〜4月分のLNGは調達できる見通しだと説明した。

 龔・経済部長は、当初はLNG供給が不足すれば、非常用の石炭火力発電を稼働することを検討していたが、3〜4月は稼働の必要がなくなったと語った。5月以降は台湾の気温が上昇するものの、世界では(暖房による)LNG需要が減少するため、状況は改善する見通しだと話した。

■ガソリン5%値上げ

 CPCは9日午前0時から、ガソリンスタンド(GS)で▽オクタン価92ガソリン、1リットル28.9元、▽オクタン価95、30.4元、▽オクタン価98、32.4元、▽軽油、28.1元──とした。CPCは、政府の貨物税(物品税)の減税措置でガソリンと軽油のコストをそれぞれ2.2元、1.6元、CPCの価格安定化措置(価格吸収メカニズム)で3.9元、3.7元吸収したと説明した。

 台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)のガソリンスタンドも値上げに追随した。

■石炭火力で支援計画

 9日付自由時報などによると、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖で、中東からの原油やLNG供給が寸断する懸念が広がっている。複数の関係筋は、CPCは4月分のLNG調達について、中東以外にもLNG供給先があるほか、納入を前倒ししたり、LNGを大量に購入している日本や韓国などからスワップ(交換)や融通を受けることで、既に目処が立っており、LNG供給の懸念は大幅に低下したと話した。情報筋によると、CPCはスポット市場での購入や、アジアの近隣国とのスワップで、LNGタンカー7隻分を確保している。台湾はこれまでカタールから月10隻分を輸入していたが、カタールのLNG施設がイランからの攻撃で生産を停止しており、復旧に数カ月かかる見通しだ。

 関係筋は、CPCは4月分のLNG調達は目処(めど)が立っており、5月は調達しやすい時期で、6月は米国の新たなLNG供給が始まると語った。情報筋は、5月は世界的には(暖房需要が減少し)LNG市場の非需要期のため、CPCはLNGを調達しやすくなり、6月は米国から新たな供給が始まると語った。

/date/2026/03/09/31power_2.jpg

 台湾では5月は気温が上昇し、冷房用の電力使用量が増加する。多くの業界関係者は、5月は非常用の石炭火力発電を稼働する可能性があると指摘した。例えば、台湾電力(台電、TPC)の興達火力発電所(高雄市永安区)の1~4号機は210万キロワット(kW)供給できる。

 TPCは、予備の石炭火力発電を稼働する場合、1年の稼働時間の上限720時間を守る必要があり、いつでも簡単に使えるわけではないと説明した。

■飲食業界、値上げ検討も

 行政院は、3月の家庭用プロパンガス(LPガス)価格を据え置くと表明していたが、中東情勢の緊迫化を受け、4月から値上げするとみられている。

 小売業界では、仮に中東の紛争が長期化すれば、小売価格に転嫁せざるを得ない。新北市板橋区の夜市(ナイトマーケット)の弁当店の店主は、店内で使用するプロパンガスは昨年12月時点では1本(20キログラム)当たり595元に上昇しており、ガス販売店から、4月上旬にまた値上げする可能性があると通知されていると語った。当面は自社でコストを吸収するものの、コストがかさめば、値上げを検討しなければならないと話した。

 

【セミナー情報です】
パワハラ・外国人退職金など…~今年からこう変わった~最新、台湾労働関連法規と企業対応セミナー。3月13日午前に日本語で、午後に中国語で開催いたします。
検索は「ワイズ、労働関連法規」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/126905.html