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《新型肺炎》BNTワクチンの供給遅延、政府の要求が原因と批判も/台湾


ニュース 医薬 作成日:2021年7月16日_記事番号:T00097271

《新型肺炎》BNTワクチンの供給遅延、政府の要求が原因と批判も/台湾

 台湾で独ビオンテック(BNT)製の新型コロナウイルスワクチンの迅速な調達が急務となる中、台湾政府が提示したさまざまな条件が交渉遅延の原因になっていると指摘する声が上がっている。このため、ワクチン輸入を主導する台湾積体電路製造(TSMC)や鴻海精密工業の幹部は政府に対し、「こだわり続ければ、交渉が決裂しかねない」と訴えているもようだ。

 TSMC・鴻海などが購入するBNT製ワクチン1,000万回分が契約済みで、9月末にも60万~80万回分のワクチンを確保することが目標となっている。

 しかし、16日付聯合報は消息筋の話として、これまでに台湾側がドイツからの直送を求めた「ラベル問題」で引き渡しが3週間遅延したほか、政府によるさまざまな要求が遅延要因になっていると指摘した。

 消息筋は「政府の契約内容に対する要求事項は非常に多い。『台湾地区』という表記を巡る争いはその一部にすぎず、さらに細部の問題、字句の配慮を巡り、相手を辱めるほど容赦ない内容だ」と述べた。

 ラベル問題について、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)指揮官の陳時中・衛生福利部長は「ワクチンの製造と入荷には影響しない」と述べているが、消息筋はそれを真っ向から否定。台湾側は専用ラベルの使用を要求。ラベルはマイナス70度での保存に耐えるものでなければならず、貼り付け工程も特殊で、外注が必要となるため、ラベル問題が決着しないと契約できず、結果的にワクチン供給の遅延につながったと指摘した。

 ワクチン調達の過程で中国による妨害があったことは状況的に明らかだが、交渉時に細部にこだわってワクチン供給がさらに遅延する事態も避けなければならず、政府は微妙なかじ取りを迫られそうだ。

 

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