《台湾有事》馬祖との海底ケーブル切断、中国のグレーゾーン攻撃か／台湾

　国家安全局（国安局）の蔡明彦・局長は1日、立法院司法および法制委員会での答弁で、近年、中国大陸に近い離島の馬祖地区と台湾本島を結ぶ海底ケーブルが中国の漁船などにより切断される事例が約20回発生しており、尋常ではないと指摘した。漁船が故意に破壊したのか、客観的に分析する必要があり、中国の「グレーゾーン」攻撃の可能性もあるとの見方を示した。2日付自由時報が報じた。

/date/2024/05/02/17tsai_china_2.jpg 蔡・局長は、中国が6〜11月に行う定例軍事演習を理由に、台湾への圧力を強めてこないか、注視すると語った（1日＝中央社）

　頼清徳・副総統が総統に就任する5月20日前後に、中国が台湾に対し、さまざまな手法で圧力をかけるとみられている。蔡・国安局長は、中国軍による台湾周辺での警備、パトロール活動は新たな方法を採用しており、これまでに3度、夜間の演習や空中給油機を使用した滞空時間の延長訓練を実施したほか、揚陸艦や掃海艇を追加投入したと述べた。

　中国の国営テレビ局、中国中央電視台（中国中央テレビ、CCTV）は1日、中国軍で3隻目となる空母「福建」が同日午前8時ごろ上海市の造船所から初めての試験航海に出発したと報じた。今後1年余りの試験航海を経て、早ければ2025年末に海軍に配備される見通しだ。

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