リサーチ

記事番号:T00062952
2015年11月26日0:00

一、主要メーカーの動向

 主要メーカーの現状の運営を見ると、内需減少及び海外受注数の下落などの影響を受け、2015年1〜9月当産業の上場、店頭公開している各主要メーカーの運営状況は軒並み衰退傾向を見せた。その中でも、工作機械メーカーの衰退が最も著しい。これは15年に入ってから円安及びユーロ安が進行し、多くの受注が日本及びドイツメーカーに移転したことによるものである。これにより喬福機械(ラウンドトップ・マシナリー)、協易機械工業(SEYI)及び台湾瀧沢科技の連結売上高はそろって前年同期比1割減以上、程泰機械(グッドウェイ)、福裕事業及び東台精機(トンタイ)もそれぞれ同3.30%減、同7.05%減及び同2.44%減と衰退傾向を見せた。

 専用機械製造業について、川下産業の景気変化の影響を受け、各メーカーの運営状況は両極端となっている。例えば:ミシンを生産する高林実業(SIRUBA)、伸興工業(ゼング・シング)の連結売上高は減少したが、木工機械を生産する巨庭(チュー・ティング)、ショウ(金へんに昌)泰工業(チャング・タイプ)は成長を示した。また電子業設備メーカーは内需減少の影響を受けているが、一部の電子業者は台湾で設備を調達するため、一部のメーカーはその恩恵を受けている。汎用機械製造業について、多数メーカーの連結売上高は成長を示した。このうち、崇友実業、震旦行(オーロラ)、互盛(エオサスク)及び連宇(UIC)の連結売上高は2割以上の成長を見せた。一方、瑞智精密(RECHI)は中国家電市場の不調により連結売上高は同15.26%減となった。会社の収益について、多数メーカーは連結売上高が減少したほか、15年上半期の台湾元高の影響を受け、連結当期純利益は前年同期比より衰退傾向を示した。特に工作機械メーカーの衰退は最も著しい。(表1参照)。

二、主要メーカー概況

程泰機械(グッドウェイ)

 程泰はCNC旋盤、横型旋盤などの大型工作機械の生産を主要業務とし、台湾製CNC旋盤メーカーの代表格の一つである。内需縮減、円安などの影響を受けるが、程泰は近年積極的にM&A及び内部資源の統合を行い、自社の競争力を高め、航空宇宙製造産業に参入することができた。ボーイング、プラット・アンド・ホイットニー、GNK、BAEシステムズ、General Electricなどの大手メーカーも程泰の顧客であるため、程泰2015年1〜9月の連結売上高は前年同期比3.30%減の53億3,800万台湾元で、その他工作機械メーカーより損失を抑えることができた。ただ営業利益について、為替差損の影響を受け、15年上半期の連結当期純利益は2億5,100万台湾元で同19.51%減の大幅減となった(表2参照)。


均豪精密工業(ギャランプレシジョン)

 均豪精密工業はパネル業者用の設備生産を主要業務とし、友達光電(AUO)と戦略的提携を締結した。15年に入ってから、台湾と中国の半導体及びパネルメーカーは工場拡張の計画があるため、関連受注は大幅成長した。この流れに対応するため、均豪精密工業は株式会社日本マイクロニクス(MJC)と技術転移契約を締結し、MJCは均豪精密工業にパネル製作プロセス前半部の検測技術の使用を許諾し、均豪精密工業はMJCが販売している保証期間内の設備に対して、アフターサービスの改良、修理及び点検サービスを提供し、共同で世界市場の開拓に力をいれている。また、インダストリー4.0のブームにより、スマート化・自動化設備へのニーズが急増し、靴製作業、光学ガラス及びタイヤなどの従来型産業が均豪精密工業への調達規模をけん引した。そのため、15年1〜9月均豪精密工業の連結売上高は同34.76%増の26億9,300万台湾元となった。また粗利益率の上昇により15年上半期均豪精密工業の連結当期純利益は同33.33%増の成長を見せた(表3参照)。


崇友実業(ゴールデン・フレンズ)


 崇友実業はエレベーター、エスカレーターの製造・点検を主要業務とする。15年から台湾不動産市場の不振により、エレベーターに対する需要は減少したが、古い建築物のエレベーター交換案件、高層ビル用のビジネスエレベーターなどのビジネスチャンスが浮上してきた。また、崇友実業はキー技術を掌握しているため、ホテルによる受注は更に成長した。そのため、15年1〜9月崇友実業の連結売上高は前年同期比38.44%で33億1,200万台湾元と大幅成長を見せた。また粗利益率の上昇により崇友実業の連結当期純利益は同63.89%増の2億8,300万台湾元となった(表4参照)。


三、景気予測及び未来展望

 2016年の世界景気予測について、多数の国際研究機構は15年の不振を脱出できる見通しだと予測している。世界景気は当産業に大きく影響しているため、仮に16年に世界景気が回復できた場合、当産業も成長傾向を見せるだろう。ただ中国の経済減速及び米国の利上げなど世界経済に影響を及ぼす不安定要素により、当産業の成長は小幅増加にとどまると予想されている。また台湾当産業は、中国による調達規模の縮減、台湾メーカーによる内需減少などの影響を受け、台湾当産業の16年における生産額、販売額及び前年同期比は衰退する見通しだ。



 機械設備製造業のカテゴリー別から見ると、台湾当産業において、金属加工機械(工作機械)製造業は高い競争力を持つ産業だが、15年に入ってから、円安とユーロ安が進行したことにより、台湾工作機械産業に著しい影響をもたらした。仮に米国が16年に利上げを実施した場合、円安とユーロ安は更に進行する見通しだ。また、中国の経済減速及び輸入代替政策の実施などの影響が加わり、16年の工作機械産業販売額の下落は続くと予想されている。しかし、比較対象となる数値が低いため、減少幅は緩やかになる見通しだ。また、専用機械製造業も中国からの調達規模の縮減によって、衰退傾向を見せると予測されている。一方、汎用機械製造業は、世界機械業の小幅成長する恩恵を受け、関連部品への需要をけん引したため、16年の汎用機械製造業販売額は小幅成長になる見通しだ。

 また、行政院は15年9月17日に、15年10月から16年までに35億台湾元、24年までの9年間に合計360億台湾元を投入し、生産力4.0計画を推進し、初期の計画の重きを機械設備、工作機械、自転車及び航空宇宙産業とすることに決定した。

 工作機械について、台湾製工作機械は構造の安定性、強度/精度において、尚も克服すべき課題が存在するため、ハイエンド市場に切り込むことは困難であり、製品単価も効率的に上げることできない。故に、生産力を向上させるため、設計分析技術の導入は当座の課題である。航空宇宙機械設備市場は総額4,500億台湾元の加工設備への需要をけん引し、年10%増の成長を見込んでいる。そのため、台湾工作機械産業は航空宇宙機械設備市場に切り込むことを目標とし、先進製造能力を強化し、産業構造の転換を加速させなければならない。その中でも、程泰機械は積極的に航空宇宙クラス加工設備産業に投入している。特に漢翔航空工業(AIDC)が民営化に転換した後、積極的に外注業務を拡大し、台湾生産の航空宇宙クラス加工設備を優先的に調達させることを承諾したため、今後2年間において、300億台湾元のビジネスチャンスをもたらす見通しだ。そのため、程泰機械、は高鋒工業(kafo)、福裕事業、友嘉実業(ファアフレンドグループ)、中興電工(CHEM)など十数社のメーカーと共同で「高価値航空宇宙クラス加工設備研究開発連盟」を設立し、工業研究院及び漢翔と協力して、航空宇宙クラス立形五軸マシニングセンタ、門形マシニングセンタ、立形旋盤・フライス盤複合加工機など新製品の研究開発に投入する。

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