ニュース 政治 作成日:2023年4月10日_記事番号:T00108329
台湾有事中国軍で台湾方面を管轄する東部戦区は8日、8〜10日に台湾海峡と台湾の北部、南部、台湾本島以東の空海域でパトロールと軍事演習を実施すると発表し、台湾独立勢力と外部勢力が結託した挑発に対する厳重な警告だと説明した。蔡英文・総統が米国時間5日、米国でケビン・マッカーシー下院議長(共和党)と会談したことを指すとみられる。国防部によると、中国の軍機が8日、9日にそれぞれ71機、70機飛来し、うち45機、35機が台湾と中国の事実上の停戦ラインとされる中間線やその延長線を越えたり、防空識別圏(ADIZ)に侵入したりした。10日付聯合報などが報じた。
8日午前6時〜9日午前6時の中国軍機の飛行経路(国防部リリースより)
9日午前6時〜10日午前6時の中国軍機の飛行経路(国防部リリースより)
大陸委員会(陸委会)は8日、台湾海峡と地域の平和と安定を破壊する威嚇行為だと抗議した。
国防部は9日、中国軍の動向を厳密に把握しており、防空部隊は高度な警戒を保っていると説明した。また、衝突を高めず、戦端を開かないことを原則とし、適切に対応すると表明した。
台湾海峡でにらみ合い
中国メディアや東部戦区によると、8日の軍事演習では、制海権と制空権を奪取する能力を検証し、台湾を取り囲むように訓練を実施した。
中国メディアは9日に映像を公開し、中国海軍のミサイル駆逐艦「徐州」が台湾以東の海域で訓練を実施し、台湾海軍のフリゲート艦「宜陽号」から約5カイリ(約9.26キロメートル)の地点まで接近したほか、中国海軍の空母「山東号」が台湾東部に移動したと報じた。
台湾の国防部によると、8日午前6時〜9日午前6時に中国軍機延べ71機、艦艇9隻が台湾周辺の空海域で活動し、うち軍機45機が台湾海峡の中間線を越えたり、防空識別圏に侵入した。9日午前6時〜10日午前6時は、軍機70機、艦艇11隻が台湾周辺で活動し、うち35機が中間線を越えたり、防空識別圏に侵入した。10日午前6時〜10時には、軍機59機が台湾周辺で活動し、うち39機が中間線を越えたり、防空識別圏に侵入した。
10日付自由時報によると、中国と台湾の事実上の停戦ラインとされる台湾海峡の中間線付近で、中国軍の艦艇5隻が活動しており、艦艇1隻に対し台湾海軍は2隻を動員し、にらみ合った。
中国の福建海事局は7日、8〜20日に、福州市と平潭島付近の海域で、実弾射撃訓練を実施すると発表した。
米国務省、「北京の動向注視」
蔡・総統とマッカーシー下院議長の会談後、中国は7日、両者の会談の会場となったロナルド・レーガン大統領図書館や代表者などのほか、蕭美琴・駐米代表(大使に相当)に対し、「台湾独立分子」として制裁を下した。
米国務省は現地時間8日、北京当局の動向を注視しており、米国は平和と安定を守るリソースと能力を保有していると声明を発表した。
昨年8月にナンシー・ペロシ下院議長(民主党、当時)が訪台し、蔡・総統と会談した後に、中国は、台湾を取り囲むようにして実弾射撃を含む軍事演習を展開したほか、弾道ミサイルを発射した。
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