ニュース 政治 作成日:2023年4月11日_記事番号:T00108369
台湾有事中国軍で台湾方面を管轄する東部戦区は10日、台湾周辺で8~10日に実施していた軍事演習が「成功裏に終了した」と発表した。11日付中国時報などが伝えた。
中国軍の軍事演習中、台湾軍は対艦ミサイルを待機させていた(10日=中央社)
軍事演習は台湾の蔡英文・総統が米国で現地時間5日にマッカーシー米下院議長と会談したことへの報復として実施されたもので、空母「山東号」が初めて演習に投入された。
日本の防衛省によると、山東号は7~9日、沖縄県宮古島南方の太平洋で艦載機の離発着を延べ約120回行ったことが確認された。内訳は戦闘機が約80回、ヘリコプターが40回だった。台湾国防部によると、山東号を離陸した戦闘機「殲15」4機が台湾南東沖を飛行した。
東部戦区からは戦闘機数十機が台湾海峡と台湾本島の南北に展開し、台湾の重要目標への攻撃を想定したシミュレーション攻撃を実施した。台湾国防部の集計によれば、今回の演習に投入された中国軍機は232機で、最終日の91機は台湾周辺に飛来した中国軍機の数としては過去最高だった。
10日午前6時~11日午前6時の中国軍機の飛行経路(国防部リリースより)
ただ、今回の演習は昨年8月のペロシ米下院議長(当時)の訪台直後に実施された演習に比べ、全体的に抑制的な内容だったと受け止められている。
国防安全研究院国防戦略および資源研究所の蘇紫雲・所長は、中国が山東号を投入した目的について、「米国が台湾防衛に介入することを防ぎ、台湾東部沖から台湾を攻撃する能力があるとアピールする狙いがあった」と分析した。
ペロシ下院議長(当時)が2022年8月2日に訪台し、離台した8月3日以降、台湾周辺の空海域で活動した中国軍機は4100機以上で、台湾と中国の事実上の停戦ラインとされる中間線やその延長線を越えたり、防空識別圏(ADIZ)に侵入したりしたのは累計1600機となった。
国防部は11日、11日午前6時~11時に、台湾周辺に飛来した中国軍機は26機で、うち14機が台湾海峡の中間線を越えたり、防空識別圏に侵入したと説明した。
【セミナー情報です】
在台日系企業の日本人経営者と同じベクトルで経営できる台湾人幹部のための研修、台湾人向けワイズ経営塾。合理的な経営意思決定の方法を学びます。4月26日開講。
検索は「4月、台湾人向けワイズ経営塾」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722