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第76回 チーム台湾再び、『冠軍之路』を観て


ニュース 社会 作成日:2026年1月26日_記事番号:T00126579

ワイズニュースこぼれ話

第76回 チーム台湾再び、『冠軍之路』を観て

 2024年に行われた野球の国際大会「プレミア12」で台湾代表が初優勝を飾るまでを描いたドキュメンタリー映画『冠軍之路(HERO!HITO!)』を先日、映画館で観てきました。1月1日の公開から好評を博し、26日発表によると、興行収入は3週間で7054万台湾元(約3億4000万円)に上りました。

/date/2026/01/26/20champion_2.jpg高雄市での特別鑑賞会。アミ族のロンナン・イサク・ファンガス監督(左1)と中華職業棒球大聯盟(CPBL)の蔡其昌・会長(右2)(21日=中央社)

 ■ヒーローの「ヒット」願い

 『冠軍之路』は、2013年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本に「あと1球」で敗れた悔しさから、11年越しのリベンジとなったプレミア12での初優勝までを追ったドキュメンタリー作品です。

 選手らの心の内や、結婚式を目前に控えた家庭事情、スタンドで応援を続けたチアリーダーの思いなど、台湾や海外の70人近いインタビューが差し挟まれながら試合が進みます。当時は、堂々とした姿でプレーし、勝ち進む姿をニュースで追っていましたが、実際はこんな気持ちで戦っていたのかと感じ入りながら鑑賞しました。

 選手らが学生時代に日本や米国に野球留学して味わった孤独、「TAIWAN」と書かれるはずの場所が空白のユニフォーム、チケットがなくても東京ドーム前まで駆けつける台湾人ファンの多さと熱い思い…。「日本には勝てないと思っていた」そんな本音を吐きつつも、一球一球に全力を尽くす姿は、普段接する周りの台湾の人々や、果敢に世界に挑み結果を出す台湾企業の強さと重なりました。

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 筆者がワイズニュース編集部で働き始めた頃は、野球人気は低迷し、プロ野球チームの数も少なく、不祥事のニュースばかりだったことを思うと、まさに隔世の感があります。

 平日夕方の劇場で、敗れた側の日本人である筆者と、日本に打ち勝った台湾人が同じ客席でスクリーンを見つめる不思議な一体感や台湾との縁も感じました。

 タイトルの「HERO!HITO!」は、台湾の応援歌のお決まりのフレーズ。ヒーロー(英雄)と、野球用語の「ヒット」に由来しています。

青木樹理

青木樹理

ワイズメディア

日本、台湾での金融機関勤務を経て、ワイズニュース創刊年の2007年に入社。副編集長を経て20年より編集長。台湾経済・産業の動向を分かりやすくお伝えするため、台湾社会をウオッチしながら生活しています。

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