【ワイズリサーチ】5軸加工機の人材育成
デルキャム社は産学連携の深化へ


リサーチ 経営 台湾事情 作成日:2013年8月13日

機械業界 機械設備・部品

【ワイズリサーチ】5軸加工機の人材育成
デルキャム社は産学連携の深化へ

記事番号:T00062466

 ユーザー経験と革新への需要に対応できるように、台湾工作機械メーカーは研究開発、製造、マーケティング以外の部門をより一歩統合させる意志を示し、R&Dセンターを設置した。しかし、個々の産業に新たな応用技術の開発とノウハウの形成に役に立つ人材とデーターベースが、本当に足りるかどうかは問題である。

 5軸、旋盤、フライスなどの複合加工機は新しい技術と言えなく、関連発展もメーカーが、「機器を買ったが使えない、または使う勇気がない」という顧客からの配慮をようやく真剣に考えるようになったという段階である。学界は資金と空間に制限され、人材を育てるための最先端で高額なハイエンド5軸工作機を取得することが難しい。大量の補助金を受けることができたのは台湾大学、清華大学、交通大学、成功大学などだが、機械加工を志したい学生がいない。一方、国際的に有名なCAD/CAMソフトウェアまたはCNCシステムの業者は、国内外の大型メーカーと積み重ねてきた連携経験に恵まれ、短時間で台湾メーカーに高付加価値な解決策を提供できるようになっている。

 東台精機と崴立機電のR&Dセンターの落成に招待されたイギリスのCAD/CAMソフトウェアシステム会社デルキャムの台湾支店である達康科技は、台湾科技大学機械工学学科と共に「PowerMIL5軸CAD/CAM技術提携及び研修センター」を設置した。この産学連携は双方に新しい風をもたらすことと期待されている。

5軸加工の人材を育成する産学連携

 締結式で台湾科技大学の副学長は、本校の卒業生は実践スキルに優れていることで有名であり、高い給料を得ることは容易であると述べた。今まで、メンテナンスのコストと学校の資金の制限があったため、台湾科技大学はPowerMILLのようなハイエンドのソフトウェアを購入できなかったが、達康科技は時価約1億台湾元のソフトを50セット寄贈した。「これで、学生に業界の需要により近い訓練をさせることができるようになる。また、就職後に職場に慣れるまでの時間短縮を図るために、達康科技のエンジニアを講師として雇う。台湾科技大学の卒業生は通常、すぐに上級エンジニアか各部門の責任者になるため、達康科技にとっても市場を拡大する好機であり、Win-Winの産学連携を構築することができる」と、彼は述べた。

 台湾科技大学機械工学学科長である修芳仲は、モジュール及び精密加工のため、既にデルキャム社のソフトウェアを10年以上使用しており、研修センターの設置に伴い、台湾の5軸加工機において、更に多くの人材が育つであろうと期待している、と述べた。そして、台湾科技大学機械工学学科の教授である林清安は、3D CAD/CAMソフトウエアの応用において、自分に対する評判は良かったが、台湾科技大学が2012年に5軸加工機を導入するまでは、アイディアを実現する工作機械がなかったと言う。「台湾の電子機器及び機械産業業界の利潤が落ちており、競争力を維持するには、迅速な反応及び更に良い製品が必要である。5軸加工機はより高い精度のモジュールの開発を支援できる。」と林清安も言った。しかし、5軸加工機の技術レベルは高いため、あまり採用されていなく、この二回のTIMTOSでようやく新しい製品をリリースするメーカーが現れた。しかし、問題なのは「機械を買ったからといって、製品が上手く作れるわけではない」ということである。PowerMILLは今まででもっとも素晴らしいCAMソフトウェアであり、これにより、業者はより「早く作れる」から「上手く作れる」というステップに進化することができるという。

 デルキャムPLCに出席した製品ディレクターであるマーク・フォース(MarkForth)は、デルキャム社と学界は深い関係があり、ケンブリッジ大学のインキュベーションセンターの起源でもあり、これからも技術を業界まで持っていく産学連携を期待していると発言した。「2012年、デルキャム社は世界中の大学生選手に、イギリス本社で行われたCAM国際大会への旅費を提供した。2014年には、台湾科技大学からの参加者もいることを期待する」と言った。デルキャム社の台湾支社である達康科技のゼネラルマネージャーである林非凡は、これから産業の再構築に直面する台湾業界は良くなっていくと見込んでおり、5軸加工機は現在市場で最も人気がある技術と考えていることを示した。しかし、5軸加工機に関する人材が不足していることは、設備を投資している企業にとって最大の障壁でもある。達康科技は20年渡って、台湾で大きな発展を遂げており、これからは産学連携がもたらす資源の統合と共有により、市場の需要に満たす5軸CAMの人材が育つことを期待している。

産業需要の現状に応じる最新特許技術

 当日の午後、特許を取ったデルキャム社のVortex旋風加工とMachine DNAルート処理の最適化技術が発表された。「当社が各国の顧客に信頼されている理由は、航空宇宙、機械、自動車、医療などの業界にも製品が広まっており、数多くの活用経験を持っているからである。イギリスの本社では、複数のCNC5軸加工機を所有し、実際に営業している工場さえもある」とマーク・フォースは言った。

 当Vortex特許技術は、炭化タングステン切削工具の荒加工の効率を強化する技術である。詳しく言うと、その技術は供給速度の制御、余盛りの減少、推定処理時間の正確性のために、切削工具と材料の接触(切断)角度を最適にし、材料が被覆されないようにより大きい(深い)除去率を確保する技術である。その技術により、等量・等負荷の高速切削が実現され、切削工具と機械の寿命が伸び、コストを低減させることができる。そして、デルキャム社のPowerMILL、FeatureCAM、PartMaker、DentMILL、ArtCamなどのシリーズソフトウェアには、その技術が既に統合されている。

 マークフォースは「似たような機能をリリースしているCAD/CAMソフトウェアベンダーと比べ、機械の性能を十分に発揮させるように、デルキャム社は機械の特徴をPowerMILLのソフトウェア評価に組み込ませ、ルートを生じさせるようにしている」と強調した。それは最も効率的なサイクロイドの軌跡、最も合理的な点分布及び円弧/直線の変換を取得するため、Machine DNAを利用して機械の特徴を得て、自動的に切削の効率及び機械のバランシングを最適化にする機能である。

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