セミナー 経営 人事労務 台湾事情 作成日:2016年10月4日
オープンセミナー 日本人経営者記事番号:T00074254
〜人と組織を最大限に活かす!〜
在台日系企業の為の組織活性化セミナー
日時:2017年11月22日(水)
講師:ワイズコンサルティング
董事兼協理 陳逸如
代表 吉本康志
今回は、ゲストの方をお招きしまして、トーク形式にて組織活性化のお話を伺いました。
第1講 〜「現役」台湾駐在員とのトークセッション!
〜”組織活性化”のビフォー&アフター
ゲストは2名、中日合成化学(股)顧問の松田様、緑洲餐飲管理顧問(有)董事長の鰐部様です。中日合成化学様は界面活性剤をはじめとする化学材料の製造販売、緑洲餐飲管理顧問様は飲食業のコンサルティングを務め、「太陽のトマト麺」等を運営しています。着任当時の苦労話から、自社の組織活性化に至る経験談をお伺いしました。さまざまなお話を聞けたのですが紙面の都合上、要点を抜粋致します。
右肩上がりの給与制度に衝撃
陳(司会):台湾に赴任して驚いたことは?
松田:12年に現地台湾企業との合併会社へ赴任して来ました。130人規模でしたが日本とは全く文化が違いました。驚いたのは人事給与制度が過去の高度成長期時代のまま、限りなく右肩上がりの仕組みだったことです。これでは会社が持たないと思いました。
鰐部:台湾和民の立ち上げメンバーとして05年に赴任しました。牛肉麺チェーンを手掛ける「三商行」との協業でしたが、従業員50人規模の店舗を2年間で5店舗立ち上げる使命を受けました。三商行も従業員も長時間労働の仕組みに慣れていないため人材が定着せず、離職時のトラブルが絶えませんでした。そもそもベースとした就業規則や社内ルールが労働基準法(労基法)に合わなかったり、ルール自体があいまいだったことが原因でした。
陳:どのような対策を取りましたか?
松田:会社を維持するために右肩上がりの給与制度を改革しましたが、わが社は組合が強く至難の業でした。そこで制度改革と同時に組合対策も行いました。給与を下げることはできないので昇給カーブを緩やかにしました。あいまいだった評価基準も明確にして運用しながら、調
整を重ね、5年かかって落ち着きました 。
当時は競合が少なく、苦労せず受注ができていました。それを積極的に営業活動するように意識を変えて、努力した者、成果を挙げた者に手厚く報奨しました。また、台湾人のボス的存在がおり、その影響力を排除すべく大胆な組織改革も行いました。
就業規則と評価を明確化
陳:人材を定着させる秘訣は?
鰐部:就業規則や評価制度を見直しました。就業規則はあいまいな点をなくし、評価には経営者の意図を加えて年4回のこまめな評価にしました。内容が明確になったことで社員も納得しました。さらには、個々の従業員に合う業務配置を考えたり、帰省等の休みにも配慮しました。
松田:台湾では離職時の労働争議が多く、社内ルールの不備が原因であることも多いです。ですから日本よりもルールを詳細に取り決めておく必要があります。
陳:人材育成については?
鰐部:飲食業で働きたいという人は、将来の独立を視野に入れていることも多いです。そのような社員を後押しすべく、社内教育を充実させました。
松田:幹部にはグルーバルな経験が必要ですが、台湾の方は転勤を嫌います。そこで、経理への昇格条件に転勤を入れています。
陳:最後に組織活性化に最も役立ったことは何ですか?
松田:トップが目標をしっかり掲げること、スローガンを決めてモチベーションを高めていくことです。仕事の中身をやりがいのある方向へ変え、他社のコピー製品作りから脱却して自社の独自製品の開発に移行したところ、従業員たちが自社に誇りを持てるようになりました。
鰐部:働くことへの満足度を高めました。懸命に働いたことが報われる人事給与制度を、ゼロベースから考え直しました。合理的で従業員が納得できる制度になりました。
陳:ありがとうございました。
第2講 ~経営者のお悩みをズバリ解決!
~課題別にみる組織活性化のやり方
長年の「人事・労務における課題」アンケート調査では、常に「幹部育成」「人事制度整備」が上位に入ります。組織活性化の要因は、人材育成、役割や制度の明確化、評価と昇給昇格の連動、コミュニケーション術、採用や離職対策まで多岐にわたります。皆さまの会社では「人材育成をすべきか?」「組織活性化をすべきか?」を判断できますか?今回それを見極めるために皆さまの会社の「人材ポートフォリオ」を作成して頂きました。その結果を見て今打つべき方向性を考えます。
大切なのは組織活性化を数値化することです。営業や生産改善の結果を数値に表せるように、人事労務課題も数値化できます。数値化しなければ改善されたか否かも分かりません。その方法は、まず自社の課題把握のために「労務診断」を行います(図A)。
図A
原因と課題を突き詰めて抽出
労務診断では、モラルサーベイ(社員満足度調査)や経営者および従業員へのインタビュー、賃金分析、現行制度の調査を行い、さまざまな角度から問題点を見つけ出します。そこから見つかる問題は人事労務のみならず多様ですが、それを突き詰めていき、本当の原因と課題抽出、そして解決策作りへと進めます。セミナーでは問題抽出から対策案に至るまでの具体的な例をご覧頂きました。
「ワイズは皆さま方の経営の実験室です」ということで、ワイズが試して効果のあった組織活性化策をいくつかご紹介しました。
その中から一つだけご紹介します。無料で使えるビジネスチャットをご存知でしょうか?台湾ではチャットといえばLINEが普及していますが、企業で使うにはセキュリティー上不安があります。ワイズではいまだ実験中ですが「チャットワーク」を使っています。これはタスクの管理(指示と報告、完了)が簡単にできるので便利です。私は朝一に秘書に今日やっておいてほ
しいこと(指示)をタスクとして送ります。秘書はそれを終えるとタスク完了します。すると私は完了したことが一目瞭然で分かります。
第2講の話にもありました通り、組織活性化の要因は、社内ルール、人材育成、評価制度、給与制度、福利厚生、組織改編など多岐にわたります。ただし、これらが点と点であっては大きな活性化効果は望めません。例えば、評価制度だけシステム化しても自然に人材が育つことはなく、人材育成や給与制度が伴わなければゆがみが増すだけでしょう。
そこで、これらの要因を相互連携させてこそ大きな成果が生まれます。ワイズでは在台日系企業100社超の豊富な経験から組織活性化の問題に取り組むことができます。お困りの際は迷わずにワイズへご相談ください。
次回セミナーは?「大検証!2018年春節賞与」12月19日(火)開催です!
→https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/74048.html
=========セミナー概要=========
この度ワイズコンサルティングでは、在台日系企業の経営者様とのトークセッションを交えて、企業の組織活性化をテーマとした皆さまのお役に立つセミナーを開催いたします。
1.トークセッション
台湾経験の長い日本人経営者より「組織活性化の成功事例と苦労話」を生の声でお届けいたします。
現役の日系企業経営者先輩方から当時の悩みや解決方法が聞ける貴重な機会ですので、是非奮ってご参加ください!
2.講演
台湾で27年のコンサルティング経験を持つ吉本より、企業の課題別組織活性化の方法をご紹介致します。
【トークセッション】
〜「現役」台湾駐在員とのトークセッション!〜
’’組織活性化’’のビフォー&アフター
ゲスト:在台日系企業経営者
コーディネーター:ワイズコンサルティング
董事兼協理 陳逸如
【講演】
〜経営者のお悩みをズバリ解決!〜
課題別にみる組織活性化のやり方
●台湾27年のコンサル経験から分かる
在台日系企業によくある組織の課題
●人材育成か?モチベーション向上か?
今すぐできる簡易版自社診断と解説
●根本的原因把握が成功の鍵
自社診断から組織活性化実現までのプロセス
講師:ワイズコンサルティング 代表 吉本康志
【開催詳細】
日時:
11月22日(水)14:00〜17:00
会場:
ワイズコンサルティングセミナールーム
台北市中正区襄陽路9号8階
使用言語/テキスト:
日本語
参加費用(お一人様、税込):
労務顧問会員 1,000元
機械ジャーナル会員 1,000元
ニュース会員 2,000元
一般参加者 3,000元
※一般参加企業様は、ワイズニュースを2週間無料で配布!
★参加特典
組織活性化に関するご相談1h無料
希望業種の給与調査データ贈呈
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