セミナー 経営 人事労務 台湾事情 その他 作成日:2016年10月4日
オープンセミナー 日本人経営者記事番号:T00075254
「台湾現地法人でもできる働き方改革のやり方」
働き方改革まるごとセミナー
日 時:2018年1月23日(火)
講 師:ワイズコンサルティング 董事兼経理 佐々木緑
ワイズコンサルティング 代表 吉本康志
パネルディスカッション:パネラー3名
サイボウズ 台湾事務所所長 曽根秀和
チャットワーク 総経理 川村真史
ワイズコンサルティング 董事兼協理 陳逸如
コーディネーター:ワイズコンサルティング 董事兼協理 佐藤豪紀
安倍晋三首相は1月22日午後、衆院本会議で行われた施政方針演説において「働 き方改革」を進めるために関連法案の早期成立を目指す考えを表明しました。注目が集まる「働き方改革」ですが、実際のとこ今回は、日本最先端の働き方改革企業2社をお招きして、パネルディスカッション を開催しました。サイボウズは、経済産業省から青野慶久社長の話を聞きたいとのア ポイントが入るほど、「働き方改革」で有 名になられました。チャットワークは Style(=会社の在り方)に「働き方を変える」ことを掲げて、その実現のためのツ ールを提供しています。
第1講 ~台湾での働き方改革~
30分で復習、労基法改正のポイント
1月1日より最低賃金が2万2,000台湾 元(約8万2,600円)、時給140元に引き上げられました。そして、話題となっている労働基準法(労基法)再改正ですが、最新の改正点は7つで、その1つをご紹介し ます。休息日(所定休日)の割増賃金の算出基準は、現行では勤務が4時間に満たな くても4時間分を支払う規定ですが、実労働時間単位になります。その他の改正点や運用の注意点を知りたい方は、この機会に台湾の労務問題を日本語で必要なだけ問い 合わせできる、労務顧問会員への入会をお勧め致します。台湾政府は「労働改革」という形で、労働時間の短縮や経済的弱者に 対する社会保障の充実を進めており、日本 の「働き方改革」とは視点が異なると感じられます。
パネルディスカッション
〜働き方改革の注目企業に聞く〜 わが社の働き方改革、成功、失敗事例
日本を代表する働き方改革実践企業、サイボウズ台湾事務所所長、曽根様と、チャットワーク総経理、川村様にお越しいただき改革の核心について伺いました。
1.働き方改革とは?
曽根:元々わが社はいわゆるブラック企業の仲間でした。発端は長時間労働が問題視され、働き方を変えなければならないと思 ったこと。その一方で、少子高齢化による 人材不足も大きな課題であり、このような 状況下でわが社が生き残るために、生産性 を上げるにはどうするかを考える瀬戸際に ありました。
川村:女性の社員の多かったわが社が直面したのは、社員の20%が子育てのため辞 めると言い出したこと。また、家族介護が必要な社員が今後増えていくことが予想さ れました。こうした問題で優秀な人材を失 うのは大きな痛手でした。このため、時間に制約のある人材を活用する対策が必要だと考えました。
陳:台湾の状況は、日本とは少し異なります。大きな問題は低賃金が続いていること で、大卒初任給は過去20年間で2%しか上昇しておらず、優秀な人材の海外流出を 招いています。労働時間の短縮にも目が向けられていますが、本当に必要なのは労働 生産性を上げることだと考えます。
2.自社の事例について
曽根:実は国のあらゆる政策に苦言を呈しており(参考:サイボウズ作品「アリとキ リ ギ リ ス 」 の動画 https://cybozu.co.jp/ 20th/)、堂々と都心で労働者の苦労をアピ ールしています。経済産業省から社長の青野宛てに連絡があった際には怒られるかと 驚きましたが、詳しく話を聞かせてほしいとの依頼でした。改革のキッカケは、長時 間労働のせいもあり離職率が高い企業だっ たのですが、実は辞めたいと言ってきた社 員に詳しく話を聞いてみると、仕事自体に 不満はないという人が少なくなかったので す。例えば親元に戻る必要があったりといった、ライフスタイルの変化によって離職 を余儀なくされていたのです。
そこで、個々のライフスタイルに合わせたワークスタイルを作ることを考えたわけです。「100人いれば、100通りの人事制度があってよい」をテーマに、場所と時間を選択して働けるように、さまざまな就業 パターンを用意しました。だからといって全ての社員が自由に選択できるというもの ではなく、不公平感、成果の報告方法、人 事評価の問題など、まだ課題もあります。 それらを解決すべく「制度・風土・ツール」の構築に力を注いでいます。
川村:子育て社員の活用がテーマでした。子育てしながら在宅でも働ける体制作りから着手し、現在では優秀な在宅勤務の方々を活用する仕組みを構築できました。当初 課題もありました。顔を合わせることがほぼないので、コミュニケーションが非常に悪くなります。社内でしかできない仕事も 多々あります。会議もフレックスのため関係者が集まれない。これらの問題を解決しました。相手の顔を見ながらウェブ会議をする。顔合わせ目的の出張を許可。在宅勤務に合わせたペーパーレス化の推進。フレックスにコアタイムを設定。このように 「制度・仕組み・ツール」を構築しました。
陳:結論から言えば、わが社は07年からの10年で労働生産性が2倍になりまし た。残業は当時の月200時間超から50時間まで大幅に減少。07年当時は健康悪化に よる離職者が後を絶たなかったのですが、優秀な人材が長く働ける企業にしたいとの 董事長吉本の思いから、グーグルなどのIT(情報技術)の活用による業務効率化 と、労働集約型ではないビジネスモデルの構築を行いました。効率化はITツールの 導入だけでは不十分なため、同時に社内ル ールも変更しました。入社した人材が早く 貢献できるようなビジネスモデルも構築。 これらにより労働生産性が上がりました。 その反面、業務標準化を進めたために創造的な仕事ができる人材が育ちにくいという デメリットも生じています。
3.最後に改革実現のヒントをください
川村:経営者側だけで考えるのではなく、 社員が「わが社で働き続けたい」と思って もらえる制度を一緒に考えるのがよいと思 います。
曽根:在宅する制度だけあっても、「在宅 できる仕組み」がないと長続きしません。制度作りと仕組み(ツールの活用)は並行して行う必要があります。
第2講 〜今すぐ取り組める!〜
働き方改革の為の労働生産性向上法
単なる労働時間の短縮や業務効率化は 「働き方改革」とは言えません。労働生産性を上げなければ利益も賃金も上がりません。どのように労働生産性を向上させるべ きなのでしょうか?
日本の労働時間は年間1,713時間、イタ リアやカナダ並みの高水準になっていま す。しかしながら日本の労働生産性は90 年から27年間横ばいです。労働時間を減らしても労働生産性は上がりません。労働生産性を上げるために必要なのは、従業員や労働時間を減らすことではなく、付加価 値を上げることです。例えば、なぜ日本よ り労働時間の少ないドイツ(年1,400時間 以下)は労働生産性が高いのでしょうか? それはドイツ製品の方が付加価値が高いか らにほかなりません。
今、日本企業がやるべきことは時間短縮ではなく、この付加価値を高めることで す。そのためには、ブランド・人材・組織 改革などの無形資産に投資することです。 また、世界的に見てもIT投資の多い企業ほど労働生産性は高いです。しかしITを導入しただけでは効果は薄く、同時にやるべきことは経営者がITを活用してビジネ スを「リデザイン」することです。
わが社 の一例ですが、当時FAXが主流だった台湾のニュース配信業界に、メールを活用したワイズニュースを導入しました。このビ ジネスによってわが社のブランドと信用が 高まり、ビジネスの範囲が広がり、結果と して売上向上につながりました。 このように従業員任せではなく、トップ ダウンで改革を進める必要があり、ITツ ール導入と同時に活用ルールを決めること がとても重要です。そして、仕事能力の高い人材に付加価値の高い仕事をさせられる 環境を整えます。
わが社が使ってみて、チャットワークの 良い所は、例えば携帯電話から音声入力で きるため、メールより手軽に相手とのやり とりができることです。ToDo機能を使 えば業務指示と報告がシステマチックにな ります。わが社では意思決定の時間が短縮 されました。サイボウズのGaroon(ガル ーン)も使っています。こちらは多彩な機 能を有するグループウェアですが、わが社 では、これまで紙ベースだった申請承認の プロセスをペーパーレス化します。
チャットワーク、サイボウズ製品にご興味のある方は、代理店を務めます弊社までご連絡ください。詳しいご説明と運用提案をさせていただきます。
=========セミナー概要=========
この度、ワイズコンサルティングでは、1月23日(火)に「働き方改革」をテーマとしたセミナー開催いたします。
セミナー講演では、台湾の労基法再改正(労働検査は3月から実施)や、働き方改革の真髄や労働生産性向上法を皆様にお伝えします!
また、働き方改革で注目されているサイボウズ様、チャットワーク様をゲストに迎え、弊社を含めた三社で「働き方改革の成功・失敗事例」をパネルディスカッション形式で皆様にお伝えします。
働き方改革のベストな方法は、企業により異なります。貴社にとってベストな働き方改革をワイズコンサルティングが見つけ出し、全力でサポートいたします!
働き方改革を台湾でも実現・実行したいとお考えの経営者の皆様は、是非当セミナーへご参加ください。
★参加特典
1.「働き方改革」のご相談1h無料(ご相談期間1月24日〜2月7日迄)
2.「焼酎Bar五右衛門」でご利用いただける優待券プレゼント
3.ご参加者全員にワイズオリジナルカレンダープレゼント
4.一般参加企業樣は、ワイズニュース2週間無料で配布
【第1講】
台湾での働き方改革
「30分で復習、労基法改正のポイント」
講師:ワイズコンサルティング 董事兼経理 佐々木緑
【パネルディスカッション】
〜働き方改革の注目企業に聞く〜
「わが社の働き方改革、成功・失敗事例」
パネラー①
働き方改革のパイオニア サイボウズ
台湾事務所所長 曽根秀和氏
パネラー②
世界の働き方を変える チャットワーク
総経理 川村真史氏
パネラー③
日系企業の経営ラボラトリー ワイズコンサルティング
董事兼協理 陳逸如
コーディネーター:ワイズコンサルティング 董事兼協理 佐藤豪紀
【第2講】
〜今すぐ、取り組める! 〜
「働き方改革の為の労働生産性向上法」
・「時短」や「業務効率化」は「働き方改革」とは違う
・どうやって労働生産性を向上させるか?
・労働生産性向上に繋がるツールの紹介
講師:ワイズコンサルティング 代表 吉本康志
【開催詳細】
日時:
1月23日(火)
14:00-17:00 (13:30~受付開始)
会場:
中国文化大学推広教育部
台北市建国南路2段231号B1
使用言語/テキスト:
日本語
参加費用(お一人様、税込):
労務顧問会員 無料
機械ジャーナル会員 無料
ニュース会員 1,000元
一般参加者 2,000元
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
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中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
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