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第65回 女性労働者の深夜労働について


ニュース 法律 作成日:2014年9月15日_記事番号:T00052668

知っておこう台湾法

第65回 女性労働者の深夜労働について

 企業に労働基準法(以下「労基法」という)の確実な順守を促すため、台北市政府労働局は奇数月の各月末に、労働局の認定する労基法違反企業を公表している。直近では、労働局は43社の違法企業を公表しており、当該違法企業リストには、台湾の有名な新聞社「蘋果日報」も記載されている。同社の違法の主な理由は、労使会議の同意を得ずに女性労働者を深夜に労働させたこと、および、労働者の出勤簿を規定通りに備え置かなかったことである。

 労基法第49条第1項には「雇用主は、女性労働者を午後10時から翌午前6時まで労働させてはならない。ただし、雇用主が労働組合の同意を得た後、または事業者組織内に労働組合がない場合は労使会議の同意を得た後、かつ以下の各号の規定に該当する場合は、この限りでない」とし、以下のように定めている。

1.必要な安全衛生施設を提供すること

2.利用可能な公共の交通機関がない場合、交通手段または女子寮を提供すること

違反企業には罰金も

 また、同法第30条第5項には「雇用主は労働者出勤簿またはタイムカードを備え置き、毎日労働者の出勤状況を記載しなければならない。この出勤簿またはタイムカードは1年間保管しなければならない」と規定されている。上記の規定に違反した場合、雇用主は主管機関から同法第79条に基づき2万台湾元以上、30万元以下の過料に処される。

 「蘋果日報」は同時にこの2つの規定に違反しているが、初犯であるため、労働局は罰を軽くし、計4万元の過料に処している。

 「蘋果日報」のような報道機関は、業務の性質上、たとえ女性従業員であっても、午後10時以降の深夜労働がたびたび必要となる。もし貴社も女性従業員に深夜労働をさせる可能性がある場合には、主管機関から処罰されないよう、必ず、事前に労働組合または労使会議の同意を得て、かつ法に基づき必要な安全衛生施設(例えば、休憩室、シャワールームなど)、交通手段または宿舎などを提供しなければならない。

*本記事は、台湾ビジネス法務実務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。台湾ビジネス法務実務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は弊事務所にご相談下さい。

黒田法律事務所・黒田特許事務所

1995年に設立、現在日本、台湾、中国の3カ所に拠点を持ち、中国法務に強い。 現在、13名の弁護士、6名の中国弁護士、2名の台湾弁護士、1名の米国弁護士及び代表弁護士を含む2名の弁理士が在籍しており、執務体制も厚い。
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蘇逸修弁護士

蘇逸修弁護士

黒田日本外国法事務律師事務所

台湾大学法律学科、同大学院修士課程法律学科を卒業後、法務部調査局に入局。板橋地方検察署で、検事として犯罪調査課、法廷訴訟課、刑事執行課などの業務を歴任。2011年より黒田法律事務所にて弁護士として活躍中。

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