ニュース 農林水産 作成日:2023年6月21日_記事番号:T00109635
台湾有事中国で対台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室(国台弁)は20日、台湾産バンレイシ(釈迦頭)の輸入を中国が許可した業者に限り再開すると発表した。朱鳳蓮・国台弁報道官は、台湾産バンレイシは何度も害虫が検出され、2021年9月から輸入を停止していたが、国民党の夏立言・副主席や饒慶鈴・台東県長(国民党)から強い要望を受けたほか、品質改善と安全性が確認されたため、輸入再開を決定したと説明した。大陸委員会(陸委会)は同日、輸入が許可されているのは、台東県の果樹園25カ所と梱包業者3社が生産し梱包したバンレイシだけで、台湾社会を分裂させる統一戦略だと批判した。21日付自由時報などが報じた。
バンレイシの一種、アテモヤ(パイナップル釈迦)。実際に中国に輸入されるのは収穫期の11月以降となる見込みだ(20日=中央社)
国民党「対話の成果」
バンレイシの中国輸入再開発表を受け、国民党は同日、22年8月以降、夏立言・副主席が数回訪中し、台湾の農業や漁業従事者、中小企業が中国との交流を望んでいると伝え続けた成果だと説明した。また、両岸の交流と対話の重要性が証明されたと指摘した。
中国政府が中台統一戦略の一環として主催するフォーラム「海峡論壇」が17日に福建省アモイ市で開催され、夏・副主席が参加し、「1992年の共通認識(92共識)」と台湾独立反対を政治的基礎とすると強調し、台湾の上質な農産物の輸入を解禁してほしいなどと提言した直後だった。
中国、「両岸は一つの家族」
朱・報道官は、「両岸(中台)は一つの家族」という理念を堅持し、台湾の農水産物の中国輸入を再開するための協力を続けると語った。
中国は21年3月以降、害虫が見つかったなどの理由で、台湾産のパイナップル、バンレイシなどの果物や、養殖ハタ(石斑魚)などの水産物の輸入を停止した。
22年8月にペロシ米下院議長(当時)が訪台した後にも、新型コロナウイルス感染拡大を理由に、チルド保存のタチウオ、冷凍マアジなどの輸入を停止したが、今年3月に輸入を再開した。
台湾では、24年1月に総統選挙が行われ、蔡英文・総統が24年5月に2期8年の任期を終える。民進党は頼清徳・副総統、国民党は侯友宜・新北市長、台湾民衆党は柯文哲・主席を公認候補に擁立しており、三つ巴(みつどもえ)の戦いが予想されている。
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