ニュース 政治 作成日:2024年2月20日_記事番号:T00113827
台湾有事中国で海上警備を担う海警局は19日、中国福建省アモイ市に近い台湾の離島、金門県周辺の海域に巡視艇6隻を出動し、周辺を航行していた台湾の観光船「初日号」に乗り込み、立ち入り調査を実施した。20日付聯合報が報じた。
海洋委員会の管碧玲・主任委員は20日、台湾船に対し、中国の海警局の立ち入り検査には応じず、すぐに海洋委員会に通知するよう伝えたと語った(20日=中央社)
観光船には観光客、乗組員合わせて34人が乗っていた。調査は30分ほど続き、通知を受けた台湾の海洋委員会海巡署の巡視艇が現場に出動して観光船を保護し、午後5時ごろ金門に連れ戻った。
今月14日、金門県の周囲に台湾側が設定した「禁止水域」(領海に相当)内で漁を行っていた中国籍漁船が台湾当局の取り締まりから逃れようとして転覆し、中国人船員2人が死亡した。事件を受けて中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)は17日、台湾当局の対応を非難した上で、アモイ市と金門県の間に禁止水域は存在しないと指摘し、海警局は18日、同海域における巡視活動を常態化させると表明していた。
中国メディアによると、19日の海警局の巡視活動の大部分は、金門の禁止海域のすぐ外側で実施されたとみられる。
台湾の大陸委員会(陸委会)は19日、14日に転覆した中国船から救助され、金門に連行されていた中国人船員2人について、きょう20日に送還すると説明した。
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